JOURNAL
「対話」から生まれた新しい価値/INTERVIEW
わたしたちが目指す「多様な人も、動植物も、地球環境も、誰もどれも取り残さないオールインクルーシブな社会」の実現は、SOLITだけの力で、手が届くものではありません。オールインクルーシブな社会の考え方に共感をしてくれる個人の存在、家庭の存在、企業の存在、町の存在などがいて、みんながそれぞれのオールインクルーシブに向かって取り組む必要があります。 そんなオールインクルーシブな社会に共感し、そして会社として具体的な取り組みを行っている、コクヨ株式会社(以下、コクヨ社)。今回は、コクヨ社でオールインクルーシブな取り組みの実践者として働く、井田幸男さん(CSV本部サステナビリティ推進室 理事)、林友彦さん(ワークプレイス事業本部ものづくり本部シーティング開発部大阪グループ・社会のWell-beingタスクフォース兼務)、江崎舞さん(働き方改革室・社会のWell-beingタスクフォース兼務)にインタビューをしました。 コクヨでは、一人ひとりが多様な人の違いを受け入れ、尊重することで、個人が自分らしく能力が発揮できる環境を整えるというD&I(Diversity&Inclusion)の取り組みに加え、それによって生まれた価値を、より多くの人に届けるという「D&I&I(Diversity&Inclusion&Innovation)」という取り組みも行っています。 今回のJOURNALで、企業が今取り組むべき課題はどのようなものなのか、D&Iに全社で取り組む意思決定は社内外にどのような影響をもたらすのかなどについて知っていただけると嬉しいです。 「新しい価値」への期待から生まれたコクヨのD&I&I(Innovation) ー部署やチームごとの取り組みではなく、全社の意思決定としてコクヨがD&Iの推進を決めた理由を教えていただけますか? 井田さん:最初のきっかけは強烈な課題意識でした。例えば、障がいのある方への企業の取り組みでいうと、障害者雇用促進法における法定雇用率の基準を満たしているからD&Iに取り組んでいるという考え方もあると思います。しかし、私たちは「法定雇用率を守るだけで果たして多様性を包括できているのか」という課題意識のもと、議論が始まったのが意思決定の前提としてあります。 議論をするうえで、2つの問題提起をしました。 1つ目は、「D&Iの取り組みは障がいがある人だけが対象なのか」ということです。例えば、セクシュアルマイノリティや高齢者、ヤングケアラーなど多様性への取り組みの対象としてもっと視野を広げるべきなのではないかということを考えました。 2つ目は、「インクルージョンしているって何だろう」ということです。例えば、特例子会社によって障がいがある人を雇用することはできているけれど、コクヨで働く社員がそこで働く方たちと対話を重ねて、一緒に仕事をすることはできていないという状況がありました。そのやり方の延長線上では、これから先、通用しないのではないかと考えました。 ー議論の中で、どのように意思決定をしたのでしょうか? 井田さん:意思決定においては2つのポイントがあります。 1つ目は、経営における課題としてとらえたことです。人事という1つの部署や特例子会社だけが取り組むべき課題であるのか、ということを考えたとき、経営として全社で取り組む課題だという結論に至りました。 2つ目は、なぜ全社の意思決定としたのかという部分にもつながりますが、コクヨが今後成長したい方向性とD&Iの方向性が一致したことが挙げられます。例えば、段差のあるオフィスや右利きの人用に作られているはさみなどによって起こる困りごとを、当事者と対話を重ねることで解決できるとすれば、そのニーズは必ずあるはずで、コクヨにとっても新しい価値になるのではないかと考えました。 ーリターンのスピード感が求められる大企業にとってD&Iに取り組むことは難しいことだと思いますが、大企業としてD&Iに取り組むことへの価値はどのようにとらえているのでしょうか? 井田さん:すごく簡単に言うと、イノベイティブということだと思います。リターンという観点においては、困りごとを解決することによって社会システムが良くなると、それに対してお金を払ってでも取り組もうという考えになると思うので、経済合理性の面ではリターンのあることだととらえています。 また、世の中に対する価値観のセットという点においても重要なことだと思っています。社会システムが「障がい」を作り出しているととらえ、それを無くすための事業活動をするという新たな価値観を示すことができると考えています。 ー「イノベイティブ」という言葉がありましたが、それがコクヨがかかげているD&I&I(Innovation)につながっているということなのでしょうか? 井田さん:そうですね。コクヨの考えるD&Iの形は、社内の困っている人にむけて、オフィスの段差や家具、文房具などの在り方を考え、試してみて一緒に働く環境を整えることです。そして、コクヨの考えるD&I&I(Innovation)は、社内で試したものを商品化して販売することによって社内にとどまらず、世の中で困っているより多くの人に価値を届けられるということです。 インクルーシブデザインに期待をこめて ーこれまでの具体的なD&I&Iの取り組みを教えていただけますか。 井田さん:私は主にD&Iの部分を担っています。D&Iにおける具体的な取り組みは、2030年チャレンジ目標として「インクルーシブデザインを経た新シリーズ上市率を50%以上にする」とKPIを設定するなど、全社としての目標を掲げたことが大きいと思います。一般的に、企業は来年度の売り上げ目標を提示し、株価が上がったり下がったりするという構造なのですが、このような社会的な価値に対しても、会社として目標を設定しました。 これは、外部に対してとは別に内部に対しても大きな影響があったと思います。例えば、商品の開発においては、開発プロセスにインクルーシブデザインを加えるとなると、単純に仕事が増え、負担やコストがかかってしまう。しかし、そこに全社の目標があり、その対価としてのサラリーがしっかりあることで動きやすくなったと考えています。 林さん:私はオフィス家具の開発を通じて、主に「&I(Innovation)」の部分を担っています。「&I(Innovation)」の突破口としてオフィス家具の開発にインクルーシブデザインを取り入れているのですが、メーカー部門だけでインクルーシブデザインに対するアクションを起こせるかというとやはり難しい部分があると思うんですよね。 マスのターゲットに対して平均的なモノをつくり、より多くの利益をあげることをどうしても考えてしまうので。ただ、井田も言っていたように、全社のKPIがあることによって、勇気を持って取り組めることにつながります。慈善事業ではなく、しっかりとリターンを考えて取り組むことが、私たちのチームを後押ししてくれました。 ー数ある多様性へのアプローチの中からインクルーシブデザインに着目した理由を教えていただけますか。 井田さん:実はわたしたちには原体験があるんです。10年くらい前に、ワークショップにおいて当事者と対話を重ねて開発をするという、インクルーシブデザインを体験しました。そこでは、杖を着いた方、白杖の方、盲導犬を連れた方、ベビーカーをひいたお母さんなど、多くの人が使う役所のソファを、多様な人が使いやすいものにするにはどのようにしたらよいかを考えてデザインをしました。...
「対話」から生まれた新しい価値/INTERVIEW
わたしたちが目指す「多様な人も、動植物も、地球環境も、誰もどれも取り残さないオールインクルーシブな社会」の実現は、SOLITだけの力で、手が届くものではありません。オールインクルーシブな社会の考え方に共感をしてくれる個人の存在、家庭の存在、企業の存在、町の存在などがいて、みんながそれぞれのオールインクルーシブに向かって取り組む必要があります。 そんなオールインクルーシブな社会に共感し、そして会社として具体的な取り組みを行っている、コクヨ株式会社(以下、コクヨ社)。今回は、コクヨ社でオールインクルーシブな取り組みの実践者として働く、井田幸男さん(CSV本部サステナビリティ推進室 理事)、林友彦さん(ワークプレイス事業本部ものづくり本部シーティング開発部大阪グループ・社会のWell-beingタスクフォース兼務)、江崎舞さん(働き方改革室・社会のWell-beingタスクフォース兼務)にインタビューをしました。 コクヨでは、一人ひとりが多様な人の違いを受け入れ、尊重することで、個人が自分らしく能力が発揮できる環境を整えるというD&I(Diversity&Inclusion)の取り組みに加え、それによって生まれた価値を、より多くの人に届けるという「D&I&I(Diversity&Inclusion&Innovation)」という取り組みも行っています。 今回のJOURNALで、企業が今取り組むべき課題はどのようなものなのか、D&Iに全社で取り組む意思決定は社内外にどのような影響をもたらすのかなどについて知っていただけると嬉しいです。 「新しい価値」への期待から生まれたコクヨのD&I&I(Innovation) ー部署やチームごとの取り組みではなく、全社の意思決定としてコクヨがD&Iの推進を決めた理由を教えていただけますか? 井田さん:最初のきっかけは強烈な課題意識でした。例えば、障がいのある方への企業の取り組みでいうと、障害者雇用促進法における法定雇用率の基準を満たしているからD&Iに取り組んでいるという考え方もあると思います。しかし、私たちは「法定雇用率を守るだけで果たして多様性を包括できているのか」という課題意識のもと、議論が始まったのが意思決定の前提としてあります。 議論をするうえで、2つの問題提起をしました。 1つ目は、「D&Iの取り組みは障がいがある人だけが対象なのか」ということです。例えば、セクシュアルマイノリティや高齢者、ヤングケアラーなど多様性への取り組みの対象としてもっと視野を広げるべきなのではないかということを考えました。 2つ目は、「インクルージョンしているって何だろう」ということです。例えば、特例子会社によって障がいがある人を雇用することはできているけれど、コクヨで働く社員がそこで働く方たちと対話を重ねて、一緒に仕事をすることはできていないという状況がありました。そのやり方の延長線上では、これから先、通用しないのではないかと考えました。 ー議論の中で、どのように意思決定をしたのでしょうか? 井田さん:意思決定においては2つのポイントがあります。 1つ目は、経営における課題としてとらえたことです。人事という1つの部署や特例子会社だけが取り組むべき課題であるのか、ということを考えたとき、経営として全社で取り組む課題だという結論に至りました。 2つ目は、なぜ全社の意思決定としたのかという部分にもつながりますが、コクヨが今後成長したい方向性とD&Iの方向性が一致したことが挙げられます。例えば、段差のあるオフィスや右利きの人用に作られているはさみなどによって起こる困りごとを、当事者と対話を重ねることで解決できるとすれば、そのニーズは必ずあるはずで、コクヨにとっても新しい価値になるのではないかと考えました。 ーリターンのスピード感が求められる大企業にとってD&Iに取り組むことは難しいことだと思いますが、大企業としてD&Iに取り組むことへの価値はどのようにとらえているのでしょうか? 井田さん:すごく簡単に言うと、イノベイティブということだと思います。リターンという観点においては、困りごとを解決することによって社会システムが良くなると、それに対してお金を払ってでも取り組もうという考えになると思うので、経済合理性の面ではリターンのあることだととらえています。 また、世の中に対する価値観のセットという点においても重要なことだと思っています。社会システムが「障がい」を作り出しているととらえ、それを無くすための事業活動をするという新たな価値観を示すことができると考えています。 ー「イノベイティブ」という言葉がありましたが、それがコクヨがかかげているD&I&I(Innovation)につながっているということなのでしょうか? 井田さん:そうですね。コクヨの考えるD&Iの形は、社内の困っている人にむけて、オフィスの段差や家具、文房具などの在り方を考え、試してみて一緒に働く環境を整えることです。そして、コクヨの考えるD&I&I(Innovation)は、社内で試したものを商品化して販売することによって社内にとどまらず、世の中で困っているより多くの人に価値を届けられるということです。 インクルーシブデザインに期待をこめて ーこれまでの具体的なD&I&Iの取り組みを教えていただけますか。 井田さん:私は主にD&Iの部分を担っています。D&Iにおける具体的な取り組みは、2030年チャレンジ目標として「インクルーシブデザインを経た新シリーズ上市率を50%以上にする」とKPIを設定するなど、全社としての目標を掲げたことが大きいと思います。一般的に、企業は来年度の売り上げ目標を提示し、株価が上がったり下がったりするという構造なのですが、このような社会的な価値に対しても、会社として目標を設定しました。 これは、外部に対してとは別に内部に対しても大きな影響があったと思います。例えば、商品の開発においては、開発プロセスにインクルーシブデザインを加えるとなると、単純に仕事が増え、負担やコストがかかってしまう。しかし、そこに全社の目標があり、その対価としてのサラリーがしっかりあることで動きやすくなったと考えています。 林さん:私はオフィス家具の開発を通じて、主に「&I(Innovation)」の部分を担っています。「&I(Innovation)」の突破口としてオフィス家具の開発にインクルーシブデザインを取り入れているのですが、メーカー部門だけでインクルーシブデザインに対するアクションを起こせるかというとやはり難しい部分があると思うんですよね。 マスのターゲットに対して平均的なモノをつくり、より多くの利益をあげることをどうしても考えてしまうので。ただ、井田も言っていたように、全社のKPIがあることによって、勇気を持って取り組めることにつながります。慈善事業ではなく、しっかりとリターンを考えて取り組むことが、私たちのチームを後押ししてくれました。 ー数ある多様性へのアプローチの中からインクルーシブデザインに着目した理由を教えていただけますか。 井田さん:実はわたしたちには原体験があるんです。10年くらい前に、ワークショップにおいて当事者と対話を重ねて開発をするという、インクルーシブデザインを体験しました。そこでは、杖を着いた方、白杖の方、盲導犬を連れた方、ベビーカーをひいたお母さんなど、多くの人が使う役所のソファを、多様な人が使いやすいものにするにはどのようにしたらよいかを考えてデザインをしました。...
日常の中にあるファッションや車いす/INTERVIEW
こんにちは!SOLITインターンのあおいです。 今回、SOLIT創立初期から応援してくださっていて、YouTubeでの活動もされているSOLITユーザーの中島 幹太さんにSOLITのプロダクトの価値や、YouTube活動に対する想いなどをインタビューをしました。 実際にSOLITのプロダクトが中島さんの手元に届いてから、どのような景色を見せてもらっているか、中島さんのあたたかい人柄や言葉選びにはどのような想いが込められているかなどをぜひ知っていただきたいです。 機能面だけではなく、心の支えとしてのSOLITの価値 ーファッションにおいて、困っている(または困っていた)ことを教えていただけますか? やっぱり身近に売っている服には自分の体に合うサイズがないことです。僕は右腕が変形しているので、腕の部分が締め付けられてしまうんです。だからといって、ゆとりがある服を着ると、袖が長くて車いすが漕ぎづらくなってしまって…。 「この服いいな」と思っても実際に着てみると自分の身体に合わず、断念することがよくあります。 数ある服の中でも、中学生くらいの時からずっとジャケットに憧れがあったんですよ。でも、一般的なジャケットを売っているお店で実際に着てみると、やはり締め付けられる感覚があったり、身体に合うものが無かったりして、購入をあきらめることが多く、とっても残念だなと思っていました。 そんな時、SOLITに出会って、念願のジャケットを着ることができました。最初にこのジャケットに出会ったのは熊本の試着会の時で、腕を通した瞬間、とっても感動したのを覚えています。そこで、Dawn JacketとDawn Pantsのセットアップを購入しました。 Dawn Jacketはこちら Dawn Pantsはこちら ーありがとうございます!実際に着てみてSOLITのプロダクトのどんな部分に価値を感じてくださっていますか? 機能面と心理面の2つにおいて価値を感じています。機能面の価値としては、とにかく着心地がいいのでずっと着ていられるうえに、自分の身体に合わせて作っていただいているため、車いすを漕ぎやすいという点です。 心理面の価値は、自分への自信につながる点です。学生の頃は大学に行くときに着て行ったり、最近では大型連休で会社の同期と遊んだときにも着て行ったりと、本当にどこでもSOLITのプロダクトを着て行けるんですよね。だから、友人から「幹ちゃんといえばSOLITのセットアップのイメージだよね」とよく言ってもらえます。また、憧れのジャケットを着ることで気持ちが入って「頑張ろう!」と思えるんです。 SOLITの服が自分のイメージとして周りの人から認識してもらっていたり、憧れのジャケットによって気持ちが入ったりすることが、自分に自信をもつきっかけになります。自分の好きな服やお気に入りの服を着るとやっぱり気分が上がりますよね。 ー自分は無敵なんじゃないかと思いますよね! まさにそれです!これは障害の有無に関わらずみんな同じだと思います。お気に入りの服は自分を奮い立たせたり気分をあげたりしてくれる。そういった服に出会えたという点でSOLITに本当に感謝しています。 ーこちらこそありがとうございます。SOLITに「今後こんなことをしてほしい」といったご要望があれば聞かせていただけますか? 個人的にライダースジャケットが好きなのですが、今持っているものはきゅっと締め付けられる感覚があり、ずっと着ていると疲れてしまうことがあるので、着心地がいいライダースジャケットがあるといいなと思います。あとは、久しぶりにSOLITの皆さんとお話しできる試着会を地方でも開催していただけると嬉しいです。 YouTubeでの発信、そして「#あなたの隣に車いす」という言葉を通じて伝えたいこと ー中島さんは、共感してくれたメンバーとYouTubeチャンネルでの活動もされているのですよね。 そうなんです。「車いすいすいかんチャンネル」というチャンネル名でYouTubeでの発信をしています。SOLITのプロダクトを使ったコーデ紹介の動画も投稿させていただきました。 ーYouTube活動を始めたきっかけや、想いについて教えていただけますか?...
日常の中にあるファッションや車いす/INTERVIEW
こんにちは!SOLITインターンのあおいです。 今回、SOLIT創立初期から応援してくださっていて、YouTubeでの活動もされているSOLITユーザーの中島 幹太さんにSOLITのプロダクトの価値や、YouTube活動に対する想いなどをインタビューをしました。 実際にSOLITのプロダクトが中島さんの手元に届いてから、どのような景色を見せてもらっているか、中島さんのあたたかい人柄や言葉選びにはどのような想いが込められているかなどをぜひ知っていただきたいです。 機能面だけではなく、心の支えとしてのSOLITの価値 ーファッションにおいて、困っている(または困っていた)ことを教えていただけますか? やっぱり身近に売っている服には自分の体に合うサイズがないことです。僕は右腕が変形しているので、腕の部分が締め付けられてしまうんです。だからといって、ゆとりがある服を着ると、袖が長くて車いすが漕ぎづらくなってしまって…。 「この服いいな」と思っても実際に着てみると自分の身体に合わず、断念することがよくあります。 数ある服の中でも、中学生くらいの時からずっとジャケットに憧れがあったんですよ。でも、一般的なジャケットを売っているお店で実際に着てみると、やはり締め付けられる感覚があったり、身体に合うものが無かったりして、購入をあきらめることが多く、とっても残念だなと思っていました。 そんな時、SOLITに出会って、念願のジャケットを着ることができました。最初にこのジャケットに出会ったのは熊本の試着会の時で、腕を通した瞬間、とっても感動したのを覚えています。そこで、Dawn JacketとDawn Pantsのセットアップを購入しました。 Dawn Jacketはこちら Dawn Pantsはこちら ーありがとうございます!実際に着てみてSOLITのプロダクトのどんな部分に価値を感じてくださっていますか? 機能面と心理面の2つにおいて価値を感じています。機能面の価値としては、とにかく着心地がいいのでずっと着ていられるうえに、自分の身体に合わせて作っていただいているため、車いすを漕ぎやすいという点です。 心理面の価値は、自分への自信につながる点です。学生の頃は大学に行くときに着て行ったり、最近では大型連休で会社の同期と遊んだときにも着て行ったりと、本当にどこでもSOLITのプロダクトを着て行けるんですよね。だから、友人から「幹ちゃんといえばSOLITのセットアップのイメージだよね」とよく言ってもらえます。また、憧れのジャケットを着ることで気持ちが入って「頑張ろう!」と思えるんです。 SOLITの服が自分のイメージとして周りの人から認識してもらっていたり、憧れのジャケットによって気持ちが入ったりすることが、自分に自信をもつきっかけになります。自分の好きな服やお気に入りの服を着るとやっぱり気分が上がりますよね。 ー自分は無敵なんじゃないかと思いますよね! まさにそれです!これは障害の有無に関わらずみんな同じだと思います。お気に入りの服は自分を奮い立たせたり気分をあげたりしてくれる。そういった服に出会えたという点でSOLITに本当に感謝しています。 ーこちらこそありがとうございます。SOLITに「今後こんなことをしてほしい」といったご要望があれば聞かせていただけますか? 個人的にライダースジャケットが好きなのですが、今持っているものはきゅっと締め付けられる感覚があり、ずっと着ていると疲れてしまうことがあるので、着心地がいいライダースジャケットがあるといいなと思います。あとは、久しぶりにSOLITの皆さんとお話しできる試着会を地方でも開催していただけると嬉しいです。 YouTubeでの発信、そして「#あなたの隣に車いす」という言葉を通じて伝えたいこと ー中島さんは、共感してくれたメンバーとYouTubeチャンネルでの活動もされているのですよね。 そうなんです。「車いすいすいかんチャンネル」というチャンネル名でYouTubeでの発信をしています。SOLITのプロダクトを使ったコーデ紹介の動画も投稿させていただきました。 ーYouTube活動を始めたきっかけや、想いについて教えていただけますか?...
#やさしいファッション革命 を起こします
多様な人も、地球環境も。 誰もどれも取り残さないための やさしいファッション革命を起こします。 自分の体型や、セクシュアリティや、障害、信仰など、自分を構成する大切な一つの要素。ただそれによって選べない選択肢を目の前にしたことがある。本当は着たかったワンピース、本当はほしかったジャケット、本当は…。世界中でたくさんの服が生まれては捨てられを繰り返す中、私たちは「そこにはない」を経験するとき、この社会全体の違和感にきづく。 大量生産大量廃棄といったファッションの行き着く流れと、その背景にバングラデシュにある「ラナプラザ」という複数の縫製工場が入居するビルが崩壊し、1100名以上の方が亡くなり、2500名以上の方が負傷するという痛ましい事故が起こりました。その時から 10 年経ってもなお改善しきれない人権侵害や環境負荷。少しずつ企業やブランドも変わりつつあるものの、声を上げ続けなくてはまた元に戻ってしまいます。 でも、私たちは多くの企業が何とか改善しようと挑戦していること、たくさんの個人が声を上げ続けてきていることも知っています。だからこそ、完璧にするまで時間がかかるこの間は、ダメなところを指摘することも重要なのだけれど、私たちは多様な人がもっと安心してファッションを楽しめる、挑戦できる、ポジティブな未来に向けたやさしい革命を起こしたいのです。 私たちの思想を掲げるバッヂ SOLITでは、多様な人と地球環境のために立ち上がる人のために、小さなデモカードの役割も果たす「バッヂ」を用意しました。みんなで集まってデモができるときは参加してもいいのですが、日常の中で自分の思いを伝えるものとして、身につけられるワッペン・バッヂを複数種類つくりました。 これは、SOLITのECサイトでは3つずつのセットにして販売もしていますし、POP-UP SHOPで実際に好きなデザインを選ぶことができます。現在実施中のクラウドファンディングでは、友達や仲間と共に掲げられるように全てのデザインをまとめてお渡しできるようにもしています! SOLIT! BADGE 商品ページ フリーダウンロードの小さなデモカード ぜひそれぞれのSNSや、PCの待ち受け画面、スマホの待ち受け画面などにご使用ください。ただ、この思いが間違った伝わり方をしないよう、私たちのデザイン、素材、資産を販売したり、新しい商品にプリントして販売・制作することは許可しておりません。詳しくはお問い合わせください。 ダウンロードページ ファッションコレクションでこのデザインをモチーフにした作品が登場 SOLITは、来年2024年4月にカナダ・バンクーバーで開催されるバンクーバーファッションコレクションに招待され、出場することが決まっています。そこで、みんなで投稿したこのデザインと同じものを活用して、ファッションコレクションでも着用します。 変化をすることと、誰かを傷づけることは両立しないはず。 時代が変わり、時と共にさまざまなものが消えゆくことは仕方がないのかもしれません。ただ、それゆえに誰かを傷つけていいと言うことではないはず。私たちは、革命を起こすなら優しく中指を立てるように、そしてみんなで一緒に変えていきたいです。 それぞれのできる形で、それぞれがワクワクする形で参加してもらえたら嬉しいです。そして、その時は、このハッシュタグを一緒につけていただけたら嬉しいです! #SOLIT#インクルーシブ...
#やさしいファッション革命 を起こします
多様な人も、地球環境も。 誰もどれも取り残さないための やさしいファッション革命を起こします。 自分の体型や、セクシュアリティや、障害、信仰など、自分を構成する大切な一つの要素。ただそれによって選べない選択肢を目の前にしたことがある。本当は着たかったワンピース、本当はほしかったジャケット、本当は…。世界中でたくさんの服が生まれては捨てられを繰り返す中、私たちは「そこにはない」を経験するとき、この社会全体の違和感にきづく。 大量生産大量廃棄といったファッションの行き着く流れと、その背景にバングラデシュにある「ラナプラザ」という複数の縫製工場が入居するビルが崩壊し、1100名以上の方が亡くなり、2500名以上の方が負傷するという痛ましい事故が起こりました。その時から 10 年経ってもなお改善しきれない人権侵害や環境負荷。少しずつ企業やブランドも変わりつつあるものの、声を上げ続けなくてはまた元に戻ってしまいます。 でも、私たちは多くの企業が何とか改善しようと挑戦していること、たくさんの個人が声を上げ続けてきていることも知っています。だからこそ、完璧にするまで時間がかかるこの間は、ダメなところを指摘することも重要なのだけれど、私たちは多様な人がもっと安心してファッションを楽しめる、挑戦できる、ポジティブな未来に向けたやさしい革命を起こしたいのです。 私たちの思想を掲げるバッヂ SOLITでは、多様な人と地球環境のために立ち上がる人のために、小さなデモカードの役割も果たす「バッヂ」を用意しました。みんなで集まってデモができるときは参加してもいいのですが、日常の中で自分の思いを伝えるものとして、身につけられるワッペン・バッヂを複数種類つくりました。 これは、SOLITのECサイトでは3つずつのセットにして販売もしていますし、POP-UP SHOPで実際に好きなデザインを選ぶことができます。現在実施中のクラウドファンディングでは、友達や仲間と共に掲げられるように全てのデザインをまとめてお渡しできるようにもしています! SOLIT! BADGE 商品ページ フリーダウンロードの小さなデモカード ぜひそれぞれのSNSや、PCの待ち受け画面、スマホの待ち受け画面などにご使用ください。ただ、この思いが間違った伝わり方をしないよう、私たちのデザイン、素材、資産を販売したり、新しい商品にプリントして販売・制作することは許可しておりません。詳しくはお問い合わせください。 ダウンロードページ ファッションコレクションでこのデザインをモチーフにした作品が登場 SOLITは、来年2024年4月にカナダ・バンクーバーで開催されるバンクーバーファッションコレクションに招待され、出場することが決まっています。そこで、みんなで投稿したこのデザインと同じものを活用して、ファッションコレクションでも着用します。 変化をすることと、誰かを傷づけることは両立しないはず。 時代が変わり、時と共にさまざまなものが消えゆくことは仕方がないのかもしれません。ただ、それゆえに誰かを傷つけていいと言うことではないはず。私たちは、革命を起こすなら優しく中指を立てるように、そしてみんなで一緒に変えていきたいです。 それぞれのできる形で、それぞれがワクワクする形で参加してもらえたら嬉しいです。そして、その時は、このハッシュタグを一緒につけていただけたら嬉しいです! #SOLIT#インクルーシブ...
「あなたらしさ」「わたしらしさ」を否定しないために、アンコンシャスバイアスを知ってほしい
タトゥーをしている人は怖い人だ。 家事をするのは女性だ。 人は誰でも異性に恋愛感情を抱く。 これを見て、みなさんはどう感じますか? このような、知らず知らずのうちに刷り込まれた無意識の偏見や思い込みをアンコンシャスバイアスと言います。アンコンシャスバイアス自体は誰もが持っているものであり、ごく自然なもの。しかしそれが、気が付かないうちに自分や周りの人が本来の自分として生きることを否定していたり、差別や区別を生み出していたりするというのも事実です。 今回、SOLITでは資生堂のプログラムを活用し、社員、インターン、ボランティアなど様々な役割のメンバー間でアンコンシャスバイアスに関して話し合う勉強会を開催しました。 資生堂「SEE SAY DO PROGRAM」 勉強会では、アンコンシャスバイアスを体験的に学んだうえで、自分たちが今からできるアクションについて議論しました。このJOURNALでは、勉強会で得た気づきや議論をしたうえで皆さんと一緒にしたいアクションについてお伝えできればと思います。自分を知る手段としても、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。 自己紹介で体験したアンコンシャスバイアス プログラムは、簡単なゲームからスタート。 まず、2~3人1組になり、何も話さずにその人がどのような人なのかを想像します。その後、お互いに答え合わせをかねて自己紹介をするというものです。 このゲームを通じて、「真面目そう」「元気そう」「本が好きそう」などといった外見の第一印象でその人の中身を判断してしまっているということを改めて体感しました。もちろん、初対面の場合はそのような「○○そう」というバイアスが浮かんできてしまうのは当然だと思います。しかし、それを理解したうえで人と接するのと、理解せずにそのバイアスに左右され続けるのとでは、人との関係性に違いが出るのではないかと感じました。 「知る」という小さなアクションが大きな鍵に 次のパートでは、4~5人に分かれて、各々が事前に調べてきたアンコンシャスバイアスの事例から自分が「無自覚だった」や「配慮が必要」と感じたものについて共有し、具体的な場面を思い浮かべながら議論をしました。 話し合う中で共有があった事例を2つ紹介します。 1つ目は、「レストランで食事をしていたときに、話している内容や見た目からその人を危険な人だと判断し、監視してしまった」という体験です。これは、自分や周りの人を守るためにとった行動であったけれど、結局は人を傷つけてしまったかもしれない例です。 2つ目は、「痩せている友人にちゃんと食べているか聞いてしまった」という体験です。これは、相手を気遣っての言動であったにも関わらず相手を傷つけてしまったかもしれない例です。 これらの事例において、自分の中のアンコンシャスバイアスを自覚していたならば、相手の気持ちをより配慮して行動できたかもしれません。だからこそ「知る」ことが大切だと学びました。 自分の中にある偏見や自分に足りない知識を「知る」。人に尋ねてみるなどをして、相手が傷つく可能性のある言い方や考え方を「知る」。今回のような議論の場を通じて、バイアスがかかる場面を「知る」。 これらを心がける人が少しずつでも増えていくことで、アンコンシャスバイアスによって傷ついたり、傷つけたりという場面を減らせるのではないかと考えています。 コミュニケーションを楽しむために 最後に、この日に参加していた全員で意見交換・対話をしました。 ここでは、今後のアクションとして、「偏見があることを事前に相手に伝え、無意識に自分が相手を傷つけるようなことを言っていたら教えてほしいと伝えること」や「自分と似た考えでない人と積極的に話してみることで視野を広げること」などのアクションができるという意見が出ました。一方で、「気にしすぎてしまうとコミュニケーションを楽しむことを忘れてしまう」という意見や「相手との関係によって楽しいと感じる人と苦しいと感じる人がいる」という意見も。 これを受けて、相手との関係やタイミングなどを考えたうえでコミュニケーションをとり、その過程で自分が傷つくことがあればそのこともしっかり相手に伝える必要があるという話をしました。...
「あなたらしさ」「わたしらしさ」を否定しないために、アンコンシャスバイアスを知ってほしい
タトゥーをしている人は怖い人だ。 家事をするのは女性だ。 人は誰でも異性に恋愛感情を抱く。 これを見て、みなさんはどう感じますか? このような、知らず知らずのうちに刷り込まれた無意識の偏見や思い込みをアンコンシャスバイアスと言います。アンコンシャスバイアス自体は誰もが持っているものであり、ごく自然なもの。しかしそれが、気が付かないうちに自分や周りの人が本来の自分として生きることを否定していたり、差別や区別を生み出していたりするというのも事実です。 今回、SOLITでは資生堂のプログラムを活用し、社員、インターン、ボランティアなど様々な役割のメンバー間でアンコンシャスバイアスに関して話し合う勉強会を開催しました。 資生堂「SEE SAY DO PROGRAM」 勉強会では、アンコンシャスバイアスを体験的に学んだうえで、自分たちが今からできるアクションについて議論しました。このJOURNALでは、勉強会で得た気づきや議論をしたうえで皆さんと一緒にしたいアクションについてお伝えできればと思います。自分を知る手段としても、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。 自己紹介で体験したアンコンシャスバイアス プログラムは、簡単なゲームからスタート。 まず、2~3人1組になり、何も話さずにその人がどのような人なのかを想像します。その後、お互いに答え合わせをかねて自己紹介をするというものです。 このゲームを通じて、「真面目そう」「元気そう」「本が好きそう」などといった外見の第一印象でその人の中身を判断してしまっているということを改めて体感しました。もちろん、初対面の場合はそのような「○○そう」というバイアスが浮かんできてしまうのは当然だと思います。しかし、それを理解したうえで人と接するのと、理解せずにそのバイアスに左右され続けるのとでは、人との関係性に違いが出るのではないかと感じました。 「知る」という小さなアクションが大きな鍵に 次のパートでは、4~5人に分かれて、各々が事前に調べてきたアンコンシャスバイアスの事例から自分が「無自覚だった」や「配慮が必要」と感じたものについて共有し、具体的な場面を思い浮かべながら議論をしました。 話し合う中で共有があった事例を2つ紹介します。 1つ目は、「レストランで食事をしていたときに、話している内容や見た目からその人を危険な人だと判断し、監視してしまった」という体験です。これは、自分や周りの人を守るためにとった行動であったけれど、結局は人を傷つけてしまったかもしれない例です。 2つ目は、「痩せている友人にちゃんと食べているか聞いてしまった」という体験です。これは、相手を気遣っての言動であったにも関わらず相手を傷つけてしまったかもしれない例です。 これらの事例において、自分の中のアンコンシャスバイアスを自覚していたならば、相手の気持ちをより配慮して行動できたかもしれません。だからこそ「知る」ことが大切だと学びました。 自分の中にある偏見や自分に足りない知識を「知る」。人に尋ねてみるなどをして、相手が傷つく可能性のある言い方や考え方を「知る」。今回のような議論の場を通じて、バイアスがかかる場面を「知る」。 これらを心がける人が少しずつでも増えていくことで、アンコンシャスバイアスによって傷ついたり、傷つけたりという場面を減らせるのではないかと考えています。 コミュニケーションを楽しむために 最後に、この日に参加していた全員で意見交換・対話をしました。 ここでは、今後のアクションとして、「偏見があることを事前に相手に伝え、無意識に自分が相手を傷つけるようなことを言っていたら教えてほしいと伝えること」や「自分と似た考えでない人と積極的に話してみることで視野を広げること」などのアクションができるという意見が出ました。一方で、「気にしすぎてしまうとコミュニケーションを楽しむことを忘れてしまう」という意見や「相手との関係によって楽しいと感じる人と苦しいと感じる人がいる」という意見も。 これを受けて、相手との関係やタイミングなどを考えたうえでコミュニケーションをとり、その過程で自分が傷つくことがあればそのこともしっかり相手に伝える必要があるという話をしました。...
SOLITのメンバーとして、バンクーバーファッションコレクションに出場するモデルを公募します
なぜSOLITがファッションショーに出場するのか。なぜモデルを公募するのか。 文化多様性の大きな都市バンクーバーで開催されるバンクーバーファッションウィーク(以下、VFW)がコンセプトとして掲げているのは「多様性」。VFWには国籍や人種にとらわれることなく世界各国のブランドが参加しています。SOLITは、昨年このVFWから招待を受け、悩みの末その出場を決意しました。 従来のファッション産業が引き起こす環境問題や人権侵害への解決策の一つとして存在したいと思っている私たちSOLITが、その「ファッション」の潮流を生み出す中心ともなるコレクションに出場するのは、どのようなコンセプトの場であれ、信念を曲げるようでとても悩みました。 ただ、VFWが実現しようとする「多様性」というコンセプトのコレクションには、多様性を受け入れファッションが社会に対してどのように価値を生み出していくのか目の当たりにしようとされる方も参加者として多く集まります。そして、SOLITが描く「オールインクルーシブ」をさらに広く伝える舞台としては、よい機会なのではと捉え直し、出場を決意しました。 そして今回VFWからの招待であることから、本来必要な人数の全てのモデルはVFW事務局が提供してくださいます。しかし、私たちがこれまで作ってきたプロダクトは「多様な人が自分の好みや体型にあわせて、自分で選択することを可能にした」ことに価値があり、その可変性・拡張性を表現するにおいては一般的なモデル体型の人や、訓練されたランウェイウォーキングができる人だけに着ていただくのではその価値が伝わらないと感じました。もっと多様な人に着てほしい。そう思い、SOLITの思想や哲学をもとに、チームの一員として着用し、広く共に伝えるモデルを公募することを決めました。 時代をつくるコレクションの舞台だからこそ、私たちが求める社会のあり方とファッションの姿を伝えることが必要だと考え、SOLITは世界の舞台に立ちます。 応募を検討してくださってる方へ みなさんこんにちは。SOLITの創業者で代表の田中美咲です。 まずは、こうしてSOLITの一員としてバンクーバーファッションコレクションへの挑戦を検討してくださりありがとうございます。とっても嬉しいです! 私自身ファッションのバックグラウンドをもっているわけではないままブランド・サービスを立ち上げているので、これぞファッションだ!これがランウェイだ!というルールは知りません。だからこそできることがあるのではないかと思っていたりもします。ただただ、表現したいことがある。ただただ伝えたいことがある。その一心で今回チームのみんなと挑戦しています。 今回、障害、セクシュアリティ、信仰、体型、国籍、年齢、経験などに関係なく、多様な人とともにランウェイを彩りたいと思っています。テーマは「SOLIT! Duh.」、スラングで「めちゃくちゃやばい - え、そんなの当たり前でしょ?」といったように、多様な人がそれぞれの表現をすることが当たり前になった世界を見せたいと思っているのです。 だから、パートナーとランウェイを歩いたり、家族でランウェイを歩いたり、車椅子やベビーカーや白杖やスケボーでもいいし、もしかしたらスキップをしたり、ほふく前進...(だと服が見えないか...笑 )と、従来のランウェイのイメージを踏襲するよりも、至極普通の状態を見せる。そんな「新しい当たり前」を表現する機会にしたいとおもっています。 私たちも初めての挑戦なので、とてもドタバタしていたり、決まっていないことも多いのですが、そんなところも一緒に楽しみながら、チームとして共に挑戦したい人がいたら嬉しいです。 応募条件 エントリーに伴う条件 SOLITの一員として参加する意思がある人 社会的・身体的・精神的な特徴があり、それをご自身の魅力・強みとして表現したいと思っている人(障害の有無や年齢、国籍、セクシュアリティなどは関係ありません) 2024年4月開催(日程未定)のVFWに確実に行けるよう調整できること 決定後の撮影・トレーニングの全日程に参加できるよう調整できること パスポートと有効な渡航書類 及び 電子渡航認証(eTA)または 査証が準備できる方(未成年者の場合は適切な書類(渡航同意書等)も含む) 事務所所属/フリーは問いません 同意・契約事項...
SOLITのメンバーとして、バンクーバーファッションコレクションに出場するモデルを公募します
なぜSOLITがファッションショーに出場するのか。なぜモデルを公募するのか。 文化多様性の大きな都市バンクーバーで開催されるバンクーバーファッションウィーク(以下、VFW)がコンセプトとして掲げているのは「多様性」。VFWには国籍や人種にとらわれることなく世界各国のブランドが参加しています。SOLITは、昨年このVFWから招待を受け、悩みの末その出場を決意しました。 従来のファッション産業が引き起こす環境問題や人権侵害への解決策の一つとして存在したいと思っている私たちSOLITが、その「ファッション」の潮流を生み出す中心ともなるコレクションに出場するのは、どのようなコンセプトの場であれ、信念を曲げるようでとても悩みました。 ただ、VFWが実現しようとする「多様性」というコンセプトのコレクションには、多様性を受け入れファッションが社会に対してどのように価値を生み出していくのか目の当たりにしようとされる方も参加者として多く集まります。そして、SOLITが描く「オールインクルーシブ」をさらに広く伝える舞台としては、よい機会なのではと捉え直し、出場を決意しました。 そして今回VFWからの招待であることから、本来必要な人数の全てのモデルはVFW事務局が提供してくださいます。しかし、私たちがこれまで作ってきたプロダクトは「多様な人が自分の好みや体型にあわせて、自分で選択することを可能にした」ことに価値があり、その可変性・拡張性を表現するにおいては一般的なモデル体型の人や、訓練されたランウェイウォーキングができる人だけに着ていただくのではその価値が伝わらないと感じました。もっと多様な人に着てほしい。そう思い、SOLITの思想や哲学をもとに、チームの一員として着用し、広く共に伝えるモデルを公募することを決めました。 時代をつくるコレクションの舞台だからこそ、私たちが求める社会のあり方とファッションの姿を伝えることが必要だと考え、SOLITは世界の舞台に立ちます。 応募を検討してくださってる方へ みなさんこんにちは。SOLITの創業者で代表の田中美咲です。 まずは、こうしてSOLITの一員としてバンクーバーファッションコレクションへの挑戦を検討してくださりありがとうございます。とっても嬉しいです! 私自身ファッションのバックグラウンドをもっているわけではないままブランド・サービスを立ち上げているので、これぞファッションだ!これがランウェイだ!というルールは知りません。だからこそできることがあるのではないかと思っていたりもします。ただただ、表現したいことがある。ただただ伝えたいことがある。その一心で今回チームのみんなと挑戦しています。 今回、障害、セクシュアリティ、信仰、体型、国籍、年齢、経験などに関係なく、多様な人とともにランウェイを彩りたいと思っています。テーマは「SOLIT! Duh.」、スラングで「めちゃくちゃやばい - え、そんなの当たり前でしょ?」といったように、多様な人がそれぞれの表現をすることが当たり前になった世界を見せたいと思っているのです。 だから、パートナーとランウェイを歩いたり、家族でランウェイを歩いたり、車椅子やベビーカーや白杖やスケボーでもいいし、もしかしたらスキップをしたり、ほふく前進...(だと服が見えないか...笑 )と、従来のランウェイのイメージを踏襲するよりも、至極普通の状態を見せる。そんな「新しい当たり前」を表現する機会にしたいとおもっています。 私たちも初めての挑戦なので、とてもドタバタしていたり、決まっていないことも多いのですが、そんなところも一緒に楽しみながら、チームとして共に挑戦したい人がいたら嬉しいです。 応募条件 エントリーに伴う条件 SOLITの一員として参加する意思がある人 社会的・身体的・精神的な特徴があり、それをご自身の魅力・強みとして表現したいと思っている人(障害の有無や年齢、国籍、セクシュアリティなどは関係ありません) 2024年4月開催(日程未定)のVFWに確実に行けるよう調整できること 決定後の撮影・トレーニングの全日程に参加できるよう調整できること パスポートと有効な渡航書類 及び 電子渡航認証(eTA)または 査証が準備できる方(未成年者の場合は適切な書類(渡航同意書等)も含む) 事務所所属/フリーは問いません 同意・契約事項...
購入者のひとりとして、SOLITとしてできること
毎日に彩りを与えてくれた大好きな服や、肌を守ってくれた下着、運動するときのジャージや快適な睡眠をサポートしてくれたパジャマなど、わたしたちが生活をする上で出会った沢山の服は、その役目を果たし捨てられた後に、どうなっているのか知っていますか? 2023年6月8日(木)、SOLITのアドバイザリーボードの一人であり、全国から約2,000人集まる「ごみの学校」を運営する寺井正幸さん主催の「古着リサイクルを体験して服のデザインを考えるワークショップ」が開催されました。 わたしたち含め、ファッションに携わる企業の担当者を集めた「ごみの学校」はこれで2回目。1回目は座学で行われましたが、今回は実際に手を動かして実態を知るワークショップ形式でした。 繊維リサイクル業者のご協力の元、実際に廃棄物処理を行う現場で行われているルールや、処理の仕方の通りに古着を分別したり、解体したりすることで、「廃棄・処理」の視点から服のデザインやあり方を考える内容となりました。 前回の内容はこちら:SOLITが最後までプロダクトと向き合うために このJOURNALでは、ワークショップを通して感じたファッション産業の廃棄とリサイクルの問題、それらを踏まえて今後SOLITとしてできること、そして購入者のひとりとしてできることについて、ワークショップに参加したSOLITインターンの矢野目が紹介したいと思います。 ファッション業界の廃棄の現状 以前開催された「ごみの学校」のおさらいとして”繊維のリサイクルの実態についての座学”からスタートしました。 主な問題点として、日本において、衣料品のリユース・リサイクル率は低く、8割が焼却処分されていること。それらの原因としては、衣料品を資源ごみとして回収している自治体が少なく、リユースショップに持ち込む以外は、燃えるゴミとして捨てるしかないという問題がありました。 (共有された資料をSOLITにて編集) 廃棄・リサイクルの選別方法 それでもなんとか「資源ごみ」として回収された服は、繊維リサイクル業者へと運び込まれ、廃棄・リサイクルに向けて選別をおこないます。今回のワークショップでは、その選別作業を参加したファッションに携わる企業の方々と一緒に体験しました。 服の選別方法については以下の通りです。 (共有された資料をSOLITにて編集) まるで宝探しのように、国内リユースや、海外輸出する服を探してみましたが、蓋を開けると一袋の約7割が焼却処分をせざるを得ないものでした。 (資源ゴミとして回収された大量の衣料品) (仕分け後。左から海外輸出、反毛原料、ウエス原料、焼却処分) 繊維にポリエステルが少しでも入っていたり、素材表記がされていないだけで焼却処分に回されます。これらは、SOLITを含め、普段からファッションアイテムを作り出している企業が、製造をする時生じる問題です。 しかし、くしゃくしゃなものや汚れているものなど、購入者がひと手間加えて、綺麗にしてから出していたら、リユースでき、焼却されずに済んだものも中にはありました。 私の住んでいる地域では、資源ごみ回収があり、服を出すたびに「私の服たちはリサイクルされて今頃違う物として生まれ変わっているのだな」と良いことをした気分になっていましたが、実際にはそうではなかったことに気がつきました。 焼却処理行きの原因とは 焼却処理行きの原因として考えられるものは、3つあります。 1つ目は、企業の製造方法によるもの。 長期間確認できる素材表記の方法が確立されていないことが問題として挙げられました。ウエスや反毛などリサイクルに回るかどうかは素材で判断するため、素材表記がないものは全て焼却されてしまいます。素材表記のあるタグを切ってしまっても素材を判別できる方法を確立する重要さを感じました。 また、最近は服を製造する際に化学繊維を使用することが増えています。しかし日本では天然素材を前提としたリサイクル方法が確立されているため、昔はリサイクルできたものが今ではできなくなっているそうです。 2つ目は、リサイクル方法の選択肢の少なさ。 今回協力していただいた繊維リサイクル業者では、ポリエステルのリサイクル方法が確立されていませんでした。市場で販売されている服はほとんどがポリエステルを含んだ混合素材なので、そもそもリサイクルできる素材が少ないのが現状です。そしてリサイクルできるものでも、その用途であるウエスや反毛は需要がそう高くはありません。 そうしたリサイクル方法の選択肢の少なさも焼却するという選択に絞られている原因になっています。 3つ目は、購入者の捨て方によるもの。 汚れがついているものやペットの毛や匂いがついているものは、元々は価値の高いものであろうと焼却されてしまいます。購入者がリサイクルできない状態でごみに出してしまうのは、資源ごみの正しい出し方が各自治体で伝えられていないことが原因だと考えられます。資源ごみとして出す前に一度洗濯をして綺麗な状態で出すことで、焼却せずにリサイクルやリユースできる可能性があります。...
購入者のひとりとして、SOLITとしてできること
毎日に彩りを与えてくれた大好きな服や、肌を守ってくれた下着、運動するときのジャージや快適な睡眠をサポートしてくれたパジャマなど、わたしたちが生活をする上で出会った沢山の服は、その役目を果たし捨てられた後に、どうなっているのか知っていますか? 2023年6月8日(木)、SOLITのアドバイザリーボードの一人であり、全国から約2,000人集まる「ごみの学校」を運営する寺井正幸さん主催の「古着リサイクルを体験して服のデザインを考えるワークショップ」が開催されました。 わたしたち含め、ファッションに携わる企業の担当者を集めた「ごみの学校」はこれで2回目。1回目は座学で行われましたが、今回は実際に手を動かして実態を知るワークショップ形式でした。 繊維リサイクル業者のご協力の元、実際に廃棄物処理を行う現場で行われているルールや、処理の仕方の通りに古着を分別したり、解体したりすることで、「廃棄・処理」の視点から服のデザインやあり方を考える内容となりました。 前回の内容はこちら:SOLITが最後までプロダクトと向き合うために このJOURNALでは、ワークショップを通して感じたファッション産業の廃棄とリサイクルの問題、それらを踏まえて今後SOLITとしてできること、そして購入者のひとりとしてできることについて、ワークショップに参加したSOLITインターンの矢野目が紹介したいと思います。 ファッション業界の廃棄の現状 以前開催された「ごみの学校」のおさらいとして”繊維のリサイクルの実態についての座学”からスタートしました。 主な問題点として、日本において、衣料品のリユース・リサイクル率は低く、8割が焼却処分されていること。それらの原因としては、衣料品を資源ごみとして回収している自治体が少なく、リユースショップに持ち込む以外は、燃えるゴミとして捨てるしかないという問題がありました。 (共有された資料をSOLITにて編集) 廃棄・リサイクルの選別方法 それでもなんとか「資源ごみ」として回収された服は、繊維リサイクル業者へと運び込まれ、廃棄・リサイクルに向けて選別をおこないます。今回のワークショップでは、その選別作業を参加したファッションに携わる企業の方々と一緒に体験しました。 服の選別方法については以下の通りです。 (共有された資料をSOLITにて編集) まるで宝探しのように、国内リユースや、海外輸出する服を探してみましたが、蓋を開けると一袋の約7割が焼却処分をせざるを得ないものでした。 (資源ゴミとして回収された大量の衣料品) (仕分け後。左から海外輸出、反毛原料、ウエス原料、焼却処分) 繊維にポリエステルが少しでも入っていたり、素材表記がされていないだけで焼却処分に回されます。これらは、SOLITを含め、普段からファッションアイテムを作り出している企業が、製造をする時生じる問題です。 しかし、くしゃくしゃなものや汚れているものなど、購入者がひと手間加えて、綺麗にしてから出していたら、リユースでき、焼却されずに済んだものも中にはありました。 私の住んでいる地域では、資源ごみ回収があり、服を出すたびに「私の服たちはリサイクルされて今頃違う物として生まれ変わっているのだな」と良いことをした気分になっていましたが、実際にはそうではなかったことに気がつきました。 焼却処理行きの原因とは 焼却処理行きの原因として考えられるものは、3つあります。 1つ目は、企業の製造方法によるもの。 長期間確認できる素材表記の方法が確立されていないことが問題として挙げられました。ウエスや反毛などリサイクルに回るかどうかは素材で判断するため、素材表記がないものは全て焼却されてしまいます。素材表記のあるタグを切ってしまっても素材を判別できる方法を確立する重要さを感じました。 また、最近は服を製造する際に化学繊維を使用することが増えています。しかし日本では天然素材を前提としたリサイクル方法が確立されているため、昔はリサイクルできたものが今ではできなくなっているそうです。 2つ目は、リサイクル方法の選択肢の少なさ。 今回協力していただいた繊維リサイクル業者では、ポリエステルのリサイクル方法が確立されていませんでした。市場で販売されている服はほとんどがポリエステルを含んだ混合素材なので、そもそもリサイクルできる素材が少ないのが現状です。そしてリサイクルできるものでも、その用途であるウエスや反毛は需要がそう高くはありません。 そうしたリサイクル方法の選択肢の少なさも焼却するという選択に絞られている原因になっています。 3つ目は、購入者の捨て方によるもの。 汚れがついているものやペットの毛や匂いがついているものは、元々は価値の高いものであろうと焼却されてしまいます。購入者がリサイクルできない状態でごみに出してしまうのは、資源ごみの正しい出し方が各自治体で伝えられていないことが原因だと考えられます。資源ごみとして出す前に一度洗濯をして綺麗な状態で出すことで、焼却せずにリサイクルやリユースできる可能性があります。...