JOURNAL
コクヨKハート・東京統括部のインクルーシブユニフォームをデザインさせていただきました
私たちSOLITが、2年前頃からインクルーシブデザインに関する定義や仕組みづくりなどご一緒させていただいてきたコクヨ株式会社は、2022 年に設定した全社の指針になる「重点課題」のひとつに、「社内外の Well-being の向上」を掲げています。 コクヨにおける障害者雇用は1940年にさかのぼり、法定障害者雇用率が定められる以前から長らく障害者雇用を推進されてきた歴史があります。また、2003 年には特例子会社としてコクヨ K ハート株式会社を設立、さらに2023 年にはコクヨ大阪本社 1 階にダイバーシティオフィス「HOWS PARK(ハウズ パーク)」をオープン。コクヨとコクヨ Kハートの協創の拠点とするなど、障害の有無を超えた連携を強めています。 この度、コクヨ K ハートの拠点を東京に新たに設置し、東京統括部としてコクヨの品川オフィス・THE CAMPUSの清掃業務にてさらに障害者雇用を開始されることになりました。そしてこの新たな門出に、スタッフ専用のユニフォームをわたしたちSOLITにご相談いただき、共同開発をさせていただきました。 実際に働かれるスタッフの方の意見も伺いながら、インクルーシブデザインの手法(コクヨではHOWS DESIGNと言います)をもとに、共にひとつ一つの細かな仕様・デザインを仕上げています。最終的に、複数の試作をへて完成したものを着てくださるところを見れてとても嬉しいです! 本記事では、わたしたちSOLITがどのような思いを込めてご一緒してきたのかをまとめております。ぜひコクヨ社のプレスリリース、インタビュー記事と共にご覧ください! コクヨ社の公式プレスリリースはこちら:コクヨ公式サイト 仕事が始まる時、袖を通すことが楽しみになり、自信をもって仕事に向かえる服に SOLIT ファッションデザイナー・生産管理ITSUO コクヨKハートのユニフォームというテーマに対し、ただ作業をこなせる機能服ではなく、着ることで自信を持って人と接することができることを想像しました。通常、清掃という業務において、他のオフィスワーカーに引け目を感じたり、汚れを気にしたり、それが故に消極的な姿勢になってしまう印象があります。 ただその実、オフィスの快適性は清掃によって保たれる部分は大きく、全ての従業員・訪問されるお客様に対しての貢献をし、企業イメージを向上させることのできる立場です。 オフィス内で共存する全ての人にとって、そしてこのユニフォームを着て職務に就く従業員のみなさんにとって、このアイテムが一種のステータスとなり、心理的なバリアを無くすことができればと願っています。まずは従来の清掃を担当される方のユニフォームの課題や、期待される機能やイメージの認識合わせをさせて頂いた上で、今回のアイテムに必要な要素として、以下をベースとしました。 ・オフィス内外で人と会った時に自信が持てる ・街中にも出られるくらいの素材感...
コクヨKハート・東京統括部のインクルーシブユニフォームをデザインさせていただきました
私たちSOLITが、2年前頃からインクルーシブデザインに関する定義や仕組みづくりなどご一緒させていただいてきたコクヨ株式会社は、2022 年に設定した全社の指針になる「重点課題」のひとつに、「社内外の Well-being の向上」を掲げています。 コクヨにおける障害者雇用は1940年にさかのぼり、法定障害者雇用率が定められる以前から長らく障害者雇用を推進されてきた歴史があります。また、2003 年には特例子会社としてコクヨ K ハート株式会社を設立、さらに2023 年にはコクヨ大阪本社 1 階にダイバーシティオフィス「HOWS PARK(ハウズ パーク)」をオープン。コクヨとコクヨ Kハートの協創の拠点とするなど、障害の有無を超えた連携を強めています。 この度、コクヨ K ハートの拠点を東京に新たに設置し、東京統括部としてコクヨの品川オフィス・THE CAMPUSの清掃業務にてさらに障害者雇用を開始されることになりました。そしてこの新たな門出に、スタッフ専用のユニフォームをわたしたちSOLITにご相談いただき、共同開発をさせていただきました。 実際に働かれるスタッフの方の意見も伺いながら、インクルーシブデザインの手法(コクヨではHOWS DESIGNと言います)をもとに、共にひとつ一つの細かな仕様・デザインを仕上げています。最終的に、複数の試作をへて完成したものを着てくださるところを見れてとても嬉しいです! 本記事では、わたしたちSOLITがどのような思いを込めてご一緒してきたのかをまとめております。ぜひコクヨ社のプレスリリース、インタビュー記事と共にご覧ください! コクヨ社の公式プレスリリースはこちら:コクヨ公式サイト 仕事が始まる時、袖を通すことが楽しみになり、自信をもって仕事に向かえる服に SOLIT ファッションデザイナー・生産管理ITSUO コクヨKハートのユニフォームというテーマに対し、ただ作業をこなせる機能服ではなく、着ることで自信を持って人と接することができることを想像しました。通常、清掃という業務において、他のオフィスワーカーに引け目を感じたり、汚れを気にしたり、それが故に消極的な姿勢になってしまう印象があります。 ただその実、オフィスの快適性は清掃によって保たれる部分は大きく、全ての従業員・訪問されるお客様に対しての貢献をし、企業イメージを向上させることのできる立場です。 オフィス内で共存する全ての人にとって、そしてこのユニフォームを着て職務に就く従業員のみなさんにとって、このアイテムが一種のステータスとなり、心理的なバリアを無くすことができればと願っています。まずは従来の清掃を担当される方のユニフォームの課題や、期待される機能やイメージの認識合わせをさせて頂いた上で、今回のアイテムに必要な要素として、以下をベースとしました。 ・オフィス内外で人と会った時に自信が持てる ・街中にも出られるくらいの素材感...
バリ島の国際助産院「ブミセハット」の患者向け病衣としてSOLITデザインのプロダクトが導入
インドネシア・バリ島を拠点にされているブミセハット国際助産院。ここは、自然分娩で子どもを産みたい女性たちが世界中から出産しに来る場所であり、助産院にとどまらず、リハビリテーションや子どもたちに向けた教育なども含め活動されています。 なんと、24時間365日無料で産科をはじめとした医療サービスを提供され、その想いに共感する世界中の方々による寄付で成り立っています。 ブミセハット国際助産院のWEBサイト 1着目は、通院されている片麻痺の方に 今回、ブミセハット国際助産院に併設されたリハビリテーションセンターに通院されている方々の中で「衣服の着脱に課題のある方」に対し、SOLITがデザインした病衣を提供するプログラムがスタートしました。このプログラムは、株式会社 日ノ樹様のサポートにより成り立っています。 今回1人目としてプロダクトを受け取ってくださったのは「Ketut Kantun」さん。2年半前に脳卒中を患い、右半身が麻痺され、ブミセハットでのリハビリテーションを続けられている方です。SOLITの既存のアイテムをもとに、インドネシア・バリ島の気候にあわせた素材や形状にカスタマイズ、そしてバリ島の伝統的な衣服や柄に合わせやすい色合いのものを選定し、提供させていただきました。 ブミセハット国際助産院:20年以上、24時間365日、貧しい妊産婦に無償医療を提供するブミセハット国際助産院。創設者の助産師ロビン・リムは、現代のマザーテレサとも言われています。WEB:https://bumisehat.org/ja/ 株式会社 日ノ樹:1955年の創業以降、60年以上に渡って商業オフィスビル、マンション棟を保有し賃貸事業を行っている企業。近年はベンチャー企業等への支援事業等も行っており、ispaceなど宇宙ベンチャーへの支援や、Earth Companyなど社会課題解決に向けた支援もされています。WEB:http://www.hi-no-ki.co.jp/
バリ島の国際助産院「ブミセハット」の患者向け病衣としてSOLITデザインのプロダクトが導入
インドネシア・バリ島を拠点にされているブミセハット国際助産院。ここは、自然分娩で子どもを産みたい女性たちが世界中から出産しに来る場所であり、助産院にとどまらず、リハビリテーションや子どもたちに向けた教育なども含め活動されています。 なんと、24時間365日無料で産科をはじめとした医療サービスを提供され、その想いに共感する世界中の方々による寄付で成り立っています。 ブミセハット国際助産院のWEBサイト 1着目は、通院されている片麻痺の方に 今回、ブミセハット国際助産院に併設されたリハビリテーションセンターに通院されている方々の中で「衣服の着脱に課題のある方」に対し、SOLITがデザインした病衣を提供するプログラムがスタートしました。このプログラムは、株式会社 日ノ樹様のサポートにより成り立っています。 今回1人目としてプロダクトを受け取ってくださったのは「Ketut Kantun」さん。2年半前に脳卒中を患い、右半身が麻痺され、ブミセハットでのリハビリテーションを続けられている方です。SOLITの既存のアイテムをもとに、インドネシア・バリ島の気候にあわせた素材や形状にカスタマイズ、そしてバリ島の伝統的な衣服や柄に合わせやすい色合いのものを選定し、提供させていただきました。 ブミセハット国際助産院:20年以上、24時間365日、貧しい妊産婦に無償医療を提供するブミセハット国際助産院。創設者の助産師ロビン・リムは、現代のマザーテレサとも言われています。WEB:https://bumisehat.org/ja/ 株式会社 日ノ樹:1955年の創業以降、60年以上に渡って商業オフィスビル、マンション棟を保有し賃貸事業を行っている企業。近年はベンチャー企業等への支援事業等も行っており、ispaceなど宇宙ベンチャーへの支援や、Earth Companyなど社会課題解決に向けた支援もされています。WEB:http://www.hi-no-ki.co.jp/
GOOD NATURE HOTEL KYOTOにSOLIT!デザインのルームウェアを導入開始
環境や健康に配慮した建物が認定される「WELL Building Standard TM(以下WELL認証)」をゴールドランクで取得した、京都・河原町にある「GOOD NATURE HOTEL KYOTO」に、SOLITが岸和田リハビリテーション病院とSDX研究所と連携して開発したプロダクトが館内着として導入されました。 館内着の詳細については本ホテルの公式ページへ 「GOOD NATURE HOTEL KYOTO」は、京都・四条河原町の複合型商業施設「GOOD NATURE STATION」の4~9階を占め、心と体の心地よさを追求しつつ、地球環境にも配慮したライフスタイル体現型ホテルです。 以前京都で開催したSOLITの試着会・イベントをきっかけに、このようなご縁をいただくことができました。 快適なホテルステイのために。設備を整えたユニバーサルルームも GOOD NATURE HOTEL KYOTOは一人でも多くのお客様に快適なホテルステイをお届けするために車椅子でお越しのお客様やハンディキャップをお持ちの方などに向けたユニバーサルルームもあります。 間口の広いバスルームや、手すりの設置など可能な限り不自由なくお過ごしいただけるよう細かい設備にこだわられ、その一部にSOLITの館内着を導入していただきました。 GOOD NATURE HOTEL KYOTO:京都河原町にあるホテル、宿泊施設。 京都観光にも優れた立地のGOOD NATURE HOTEL...
GOOD NATURE HOTEL KYOTOにSOLIT!デザインのルームウェアを導入開始
環境や健康に配慮した建物が認定される「WELL Building Standard TM(以下WELL認証)」をゴールドランクで取得した、京都・河原町にある「GOOD NATURE HOTEL KYOTO」に、SOLITが岸和田リハビリテーション病院とSDX研究所と連携して開発したプロダクトが館内着として導入されました。 館内着の詳細については本ホテルの公式ページへ 「GOOD NATURE HOTEL KYOTO」は、京都・四条河原町の複合型商業施設「GOOD NATURE STATION」の4~9階を占め、心と体の心地よさを追求しつつ、地球環境にも配慮したライフスタイル体現型ホテルです。 以前京都で開催したSOLITの試着会・イベントをきっかけに、このようなご縁をいただくことができました。 快適なホテルステイのために。設備を整えたユニバーサルルームも GOOD NATURE HOTEL KYOTOは一人でも多くのお客様に快適なホテルステイをお届けするために車椅子でお越しのお客様やハンディキャップをお持ちの方などに向けたユニバーサルルームもあります。 間口の広いバスルームや、手すりの設置など可能な限り不自由なくお過ごしいただけるよう細かい設備にこだわられ、その一部にSOLITの館内着を導入していただきました。 GOOD NATURE HOTEL KYOTO:京都河原町にあるホテル、宿泊施設。 京都観光にも優れた立地のGOOD NATURE HOTEL...
コクヨ、ダイバーシティオフィス「HOWS PARK」始動
2022年より協働させていただいているコクヨ株式会社。既に、2024年までのコミットメントとして、インクルーシブデザインが考慮された新商品の品番構成比率20%以上(シリーズベース)にすると掲げられるなど、そのコミットメントとそこに挑むチームの皆さんはとてもかっこよく、共に基本方針の策定やコクヨ独自の定義づけをはじめ、約1年伴走させていただいていただく中でも、私たちも学ぶことがとても多かったのを思い出します。 そんな中、そのコクヨの思想を体現し、それをより体験することのできる場所として、2023年1月よりコクヨ大阪本社1階にて試験稼働していたダイバーシティオフィス「HOWS PARK(ハウズ パーク)」が、2023年6月1日より本格始動しました。 ダイバーシティオフィス「HOWS PARK」本格始動 実現へ歩み出す 全社の意思決定としてD&I推進を決めたコクヨ、SOLITもともに ダイバーシティオフィス「HOWS PARK」とはなにか 今回情報公開されたダイバーシティオフィス「HOWS PARK」は、コクヨの特例子会社であるコクヨKハート株式会社の皆さんと共に、「オフィスをより良くするためのアンケート実施」を皮切りに、そのハードとなるオフィス環境・設備だけでなく、オフィスという空間における関係性づくりや、多様な人が働きやすい状態とはどういうことなのかといったソフト面も重要視し、約1年にわたり共に考える機会づくりやファシリテーション、企画設計を行わせていただきました。 コクヨのメインフィールドである「働く」・「学ぶ」・「暮らす」の価値観やそのあり方は日々変わっていきます。その変化の中でも、変わらず「コミュニケーションをとりたいがきっかけがない」「日常の中でお互いの意見や気持ちが吐露できる関係性があったほうがいい」という気持ちは存在します。 それは、コクヨ株式会社と、特例子会社であるコクヨKハートも同じ。いわば完璧なオフィス空間や、完璧な関係性などなく、正解も前例もない中で、度重なる議論を経て生み出されたのが「HOWS PARK」です。 これは、私たちSOLITやパートナーのmorning after cutting my hair,Inc.が中心となったものではなく、なによりも全てはプロジェクトリーダーのKayさん(今回のプロジェクトの全体を全て調整し、細かなケアもしてくださいました!)をはじめコクヨのみなさんやコクヨKハートのみなさんが、対話することを諦めず、そして答えのない「多様性」に対してコクヨ独自の答えを紡ぎ出したからこそできたのだと思います。 「HOWS」という名前が生まれるその背景 今回私たちは、コクヨのダイバーシティオフィス(当時はまだ名前がなかった)が、この世界の変化の中でどのような存在となるのか、そしてその存在論的意義に対して、どのような倫理や哲学を持つことが必要なのかをまとめることも担当させていただきました。 その中で、コクヨの皆さんやコクヨKハートのみなさんと対話を続ける中で、「社会に向けてどのような存在になるのか」「これからどうあるべきか」「はじめの一歩はどう彩るべきか」の3つの点を中心にお伝えさせていただいています。 一緒に対話をしていく中でうまれた「HOWS」という言葉。ネーミングを担当されたブランディングチームのみなさんから共有された、のは、とても曖昧だけれど共通善たる優しい言葉でした。 一人として同じ人はいないから、Diversityの実現に終わりはない。 一つとして同じ境遇はないから、Inclusionの方法に正解はない。 そんな途方もない複雑さを生きる私たちの手がかりは、 一人ひとりの思いを示す権利と、誰かがそれを聞いてくれる安心感。 いつでも互いの温度を感じられる。どんな繋がり方もよしとする。 その先に待っているのは、きっとワクワクする未来。...
コクヨ、ダイバーシティオフィス「HOWS PARK」始動
2022年より協働させていただいているコクヨ株式会社。既に、2024年までのコミットメントとして、インクルーシブデザインが考慮された新商品の品番構成比率20%以上(シリーズベース)にすると掲げられるなど、そのコミットメントとそこに挑むチームの皆さんはとてもかっこよく、共に基本方針の策定やコクヨ独自の定義づけをはじめ、約1年伴走させていただいていただく中でも、私たちも学ぶことがとても多かったのを思い出します。 そんな中、そのコクヨの思想を体現し、それをより体験することのできる場所として、2023年1月よりコクヨ大阪本社1階にて試験稼働していたダイバーシティオフィス「HOWS PARK(ハウズ パーク)」が、2023年6月1日より本格始動しました。 ダイバーシティオフィス「HOWS PARK」本格始動 実現へ歩み出す 全社の意思決定としてD&I推進を決めたコクヨ、SOLITもともに ダイバーシティオフィス「HOWS PARK」とはなにか 今回情報公開されたダイバーシティオフィス「HOWS PARK」は、コクヨの特例子会社であるコクヨKハート株式会社の皆さんと共に、「オフィスをより良くするためのアンケート実施」を皮切りに、そのハードとなるオフィス環境・設備だけでなく、オフィスという空間における関係性づくりや、多様な人が働きやすい状態とはどういうことなのかといったソフト面も重要視し、約1年にわたり共に考える機会づくりやファシリテーション、企画設計を行わせていただきました。 コクヨのメインフィールドである「働く」・「学ぶ」・「暮らす」の価値観やそのあり方は日々変わっていきます。その変化の中でも、変わらず「コミュニケーションをとりたいがきっかけがない」「日常の中でお互いの意見や気持ちが吐露できる関係性があったほうがいい」という気持ちは存在します。 それは、コクヨ株式会社と、特例子会社であるコクヨKハートも同じ。いわば完璧なオフィス空間や、完璧な関係性などなく、正解も前例もない中で、度重なる議論を経て生み出されたのが「HOWS PARK」です。 これは、私たちSOLITやパートナーのmorning after cutting my hair,Inc.が中心となったものではなく、なによりも全てはプロジェクトリーダーのKayさん(今回のプロジェクトの全体を全て調整し、細かなケアもしてくださいました!)をはじめコクヨのみなさんやコクヨKハートのみなさんが、対話することを諦めず、そして答えのない「多様性」に対してコクヨ独自の答えを紡ぎ出したからこそできたのだと思います。 「HOWS」という名前が生まれるその背景 今回私たちは、コクヨのダイバーシティオフィス(当時はまだ名前がなかった)が、この世界の変化の中でどのような存在となるのか、そしてその存在論的意義に対して、どのような倫理や哲学を持つことが必要なのかをまとめることも担当させていただきました。 その中で、コクヨの皆さんやコクヨKハートのみなさんと対話を続ける中で、「社会に向けてどのような存在になるのか」「これからどうあるべきか」「はじめの一歩はどう彩るべきか」の3つの点を中心にお伝えさせていただいています。 一緒に対話をしていく中でうまれた「HOWS」という言葉。ネーミングを担当されたブランディングチームのみなさんから共有された、のは、とても曖昧だけれど共通善たる優しい言葉でした。 一人として同じ人はいないから、Diversityの実現に終わりはない。 一つとして同じ境遇はないから、Inclusionの方法に正解はない。 そんな途方もない複雑さを生きる私たちの手がかりは、 一人ひとりの思いを示す権利と、誰かがそれを聞いてくれる安心感。 いつでも互いの温度を感じられる。どんな繋がり方もよしとする。 その先に待っているのは、きっとワクワクする未来。...
ファッションブランドと病院・研究所との協働、その研究内容と商品開発
SOLITと病院と研究所の連携 私たちSOLITでは、障がいや身体的特徴を問わず、それぞれの好みや体型に合わせてファッションを楽しめるような衣服を作っています。これまでもわたしたちの衣服開発は、SOLITの理学療法士・作業療法士など、リハビリテーションを専門とするメンバーや、服に関して違和感や課題を感じてきた、いわゆる「当事者」の仲間と一緒におこなってきました。 2021年5月からは、医療法人えいしん会岸和田リハビリテーション病院、SOLIT株式会社、SDX研究所は、岸和田リハビリテーション病院に入院している入院患者または訪問リハビリテーション利用者を主な対象とし、ファッションに対する希望を実現し、臨床データを蓄積・応用することで個別性と多様性のあるサービスと商品開発を実施しています。 今回はこれまでの研究やどのように商品への反映に至ったのか、具体的に事例を合わせてご紹介させていただきます。 協働開始時のプレスリリースはこちら これまでの具体的な研究の進め方 協働開始から約2年間、病院での入院患者さま・訪問リハビリテーション利用者のみなさまと一緒に具体的な課題解決に向けて、以下のような段階に分けて調査・研究を進めています。 具体的には、ボタンやファスナーを使った衣類の着脱に課題を感じる方が多いため、マグネットボタンのリペアやジッパータブを使用するなどの提案を実施し、患者さまとセラピストで意志を確認し、現場の状況を踏まえて選択肢を検討します。 5段階の研究・調査 1. 病院でまず10症例ヒアリングや調査をする・患者さま:現状の課題や想いなど、ご自身の意思を伝えていただく・セラピスト:現場を見て動画撮影・メモを取り、対応すべき課題と解決策を検討 2. セラピストとSOLITで該当課題を解決出来るようなツール・パッケージを検討 3. 対応可能なツールとパッケージを選び、実際に実施・検証をする 4. 個別対応する中で症例ごとの研究を深めていく 5. 患者さまご本人がどの対応を希望しているか確認し、実際に介入する 介入の方法 / ツール・パッケージ内容 SOLITの既存パーソナライズプロダクトそのものを使用して対応 SOLITの衣服に活用されているパーツやデザインを使用して対応(例えば、ボタンを変更するなど) SOLITの複数のパーツやデザインをかけあわせたパッケージを使用して対応(例えば、生地やわき周り改善) SOLIT以外のツールやデザインによる対応 研究結果:脳卒中患者に対するマグネットボタン付きシャツでの更衣練習により更衣動作が改善した事例 SOLITのプロダクトを使用した研究結果の学会発表の内容の一部をご紹介します。これは、脳卒中患者に対するマグネットボタン付きシャツでの更衣練習により更衣動作が改善した事例です。...
ファッションブランドと病院・研究所との協働、その研究内容と商品開発
SOLITと病院と研究所の連携 私たちSOLITでは、障がいや身体的特徴を問わず、それぞれの好みや体型に合わせてファッションを楽しめるような衣服を作っています。これまでもわたしたちの衣服開発は、SOLITの理学療法士・作業療法士など、リハビリテーションを専門とするメンバーや、服に関して違和感や課題を感じてきた、いわゆる「当事者」の仲間と一緒におこなってきました。 2021年5月からは、医療法人えいしん会岸和田リハビリテーション病院、SOLIT株式会社、SDX研究所は、岸和田リハビリテーション病院に入院している入院患者または訪問リハビリテーション利用者を主な対象とし、ファッションに対する希望を実現し、臨床データを蓄積・応用することで個別性と多様性のあるサービスと商品開発を実施しています。 今回はこれまでの研究やどのように商品への反映に至ったのか、具体的に事例を合わせてご紹介させていただきます。 協働開始時のプレスリリースはこちら これまでの具体的な研究の進め方 協働開始から約2年間、病院での入院患者さま・訪問リハビリテーション利用者のみなさまと一緒に具体的な課題解決に向けて、以下のような段階に分けて調査・研究を進めています。 具体的には、ボタンやファスナーを使った衣類の着脱に課題を感じる方が多いため、マグネットボタンのリペアやジッパータブを使用するなどの提案を実施し、患者さまとセラピストで意志を確認し、現場の状況を踏まえて選択肢を検討します。 5段階の研究・調査 1. 病院でまず10症例ヒアリングや調査をする・患者さま:現状の課題や想いなど、ご自身の意思を伝えていただく・セラピスト:現場を見て動画撮影・メモを取り、対応すべき課題と解決策を検討 2. セラピストとSOLITで該当課題を解決出来るようなツール・パッケージを検討 3. 対応可能なツールとパッケージを選び、実際に実施・検証をする 4. 個別対応する中で症例ごとの研究を深めていく 5. 患者さまご本人がどの対応を希望しているか確認し、実際に介入する 介入の方法 / ツール・パッケージ内容 SOLITの既存パーソナライズプロダクトそのものを使用して対応 SOLITの衣服に活用されているパーツやデザインを使用して対応(例えば、ボタンを変更するなど) SOLITの複数のパーツやデザインをかけあわせたパッケージを使用して対応(例えば、生地やわき周り改善) SOLIT以外のツールやデザインによる対応 研究結果:脳卒中患者に対するマグネットボタン付きシャツでの更衣練習により更衣動作が改善した事例 SOLITのプロダクトを使用した研究結果の学会発表の内容の一部をご紹介します。これは、脳卒中患者に対するマグネットボタン付きシャツでの更衣練習により更衣動作が改善した事例です。...
SOLITの生産者をブロックチェーンで公開、より透明性高くやさしい情報へ
私たちSOLITは、パナソニックのFUTURE LIFE FACTORYとともに、私たちの目指す社会におけるトレーサビリティ(透明性)*とはなにかを捉え直しました。 * いま、世の中では生産地や生産方法、環境負荷を測る定量的なデータなどを企業が社会的責任として、情報公開していく「トレーサビリティ」の重要性が叫ばれています。 普段は「生産国がここだから」といったような無意識下の偏見によって、購入を躊躇ったりしていたものが、そのプロダクトの背景にいる様々な人間性に触れることで、バイアスから解放されたり、異なる視点をお届けできたらと考えています。 そして今回、SOLITのプロダクトの企画・生産からリサイクルに至るまで、全てのサプライチェーンに携わる方々1人1人と対話をし、その情報をブロックチェーンを活用して公開をすることにしました。 3日間のエキシビジョンは多様な方が集まる場に 2023年3月3,4,5日、東京・下北沢。光が差し込む大きなガラス窓のある展示会場にて、エキシビジョンを開催しました。(このJOURNAL公開時は3日目がはじまったところです!) 金曜日から始まったエキシビジョンは、朝から晩まで多くの方にお越しいただきました。 以前からSOLITの活動に関心を寄せてくださった方が、より話を聞きたいと立ち寄ってくださったり、今回のプロジェクトで活用しているweb3やブロックチェーンに関心のある方などさまざま。 パナソニックの皆さん、そしてマッキャン・Final Aim・PARAGON DIGITAL DESIGNのみなさんも、ここまでそれぞれの役割の中で携わっていたところから、会場でついに全員が集合することができました。 なぜこの協働が始まったのか このコラボレーションは、まさにそれぞれが目指す先が同じく、それでいて強みの異なる企業がつながったことによる化学反応だと言えます。 もともと私たちSOLITは、生産に携わる全員と繋がり、日々やり取りをしているものの、その情報公開をするには調査・評価・公開といった一連の準備に多大なる時間とお金が必要であったことから、その事業規模・事業体上、悔しながら取り組むことができずにいました。 一方、パナソニックFUTURE LIFE FACTORYは、ちょっと先の未来を予測し実現させるチームとして、その発想や技術・デザイン後からをもとに無意識化の偏見のない購買行動を実現しようと、生産背景を辿ることのできる製品を開発している協働先を探していました。...
SOLITの生産者をブロックチェーンで公開、より透明性高くやさしい情報へ
私たちSOLITは、パナソニックのFUTURE LIFE FACTORYとともに、私たちの目指す社会におけるトレーサビリティ(透明性)*とはなにかを捉え直しました。 * いま、世の中では生産地や生産方法、環境負荷を測る定量的なデータなどを企業が社会的責任として、情報公開していく「トレーサビリティ」の重要性が叫ばれています。 普段は「生産国がここだから」といったような無意識下の偏見によって、購入を躊躇ったりしていたものが、そのプロダクトの背景にいる様々な人間性に触れることで、バイアスから解放されたり、異なる視点をお届けできたらと考えています。 そして今回、SOLITのプロダクトの企画・生産からリサイクルに至るまで、全てのサプライチェーンに携わる方々1人1人と対話をし、その情報をブロックチェーンを活用して公開をすることにしました。 3日間のエキシビジョンは多様な方が集まる場に 2023年3月3,4,5日、東京・下北沢。光が差し込む大きなガラス窓のある展示会場にて、エキシビジョンを開催しました。(このJOURNAL公開時は3日目がはじまったところです!) 金曜日から始まったエキシビジョンは、朝から晩まで多くの方にお越しいただきました。 以前からSOLITの活動に関心を寄せてくださった方が、より話を聞きたいと立ち寄ってくださったり、今回のプロジェクトで活用しているweb3やブロックチェーンに関心のある方などさまざま。 パナソニックの皆さん、そしてマッキャン・Final Aim・PARAGON DIGITAL DESIGNのみなさんも、ここまでそれぞれの役割の中で携わっていたところから、会場でついに全員が集合することができました。 なぜこの協働が始まったのか このコラボレーションは、まさにそれぞれが目指す先が同じく、それでいて強みの異なる企業がつながったことによる化学反応だと言えます。 もともと私たちSOLITは、生産に携わる全員と繋がり、日々やり取りをしているものの、その情報公開をするには調査・評価・公開といった一連の準備に多大なる時間とお金が必要であったことから、その事業規模・事業体上、悔しながら取り組むことができずにいました。 一方、パナソニックFUTURE LIFE FACTORYは、ちょっと先の未来を予測し実現させるチームとして、その発想や技術・デザイン後からをもとに無意識化の偏見のない購買行動を実現しようと、生産背景を辿ることのできる製品を開発している協働先を探していました。...