JOURNAL

ファッションブランドと病院・研究所との協働、その研究内容と商品開発
SOLITと病院と研究所の連携 私たちSOLITでは、障がいや身体的特徴を問わず、それぞれの好みや体型に合わせてファッションを楽しめるような衣服を作っています。これまでもわたしたちの衣服開発は、SOLITの理学療法士・作業療法士など、リハビリテーションを専門とするメンバーや、服に関して違和感や課題を感じてきた、いわゆる「当事者」の仲間と一緒におこなってきました。 2021年5月からは、医療法人えいしん会岸和田リハビリテーション病院、SOLIT株式会社、SDX研究所は、岸和田リハビリテーション病院に入院している入院患者または訪問リハビリテーション利用者を主な対象とし、ファッションに対する希望を実現し、臨床データを蓄積・応用することで個別性と多様性のあるサービスと商品開発を実施しています。 今回はこれまでの研究やどのように商品への反映に至ったのか、具体的に事例を合わせてご紹介させていただきます。 協働開始時のプレスリリースはこちら これまでの具体的な研究の進め方 協働開始から約2年間、病院での入院患者さま・訪問リハビリテーション利用者のみなさまと一緒に具体的な課題解決に向けて、以下のような段階に分けて調査・研究を進めています。 具体的には、ボタンやファスナーを使った衣類の着脱に課題を感じる方が多いため、マグネットボタンのリペアやジッパータブを使用するなどの提案を実施し、患者さまとセラピストで意志を確認し、現場の状況を踏まえて選択肢を検討します。 5段階の研究・調査 1. 病院でまず10症例ヒアリングや調査をする・患者さま:現状の課題や想いなど、ご自身の意思を伝えていただく・セラピスト:現場を見て動画撮影・メモを取り、対応すべき課題と解決策を検討 2. セラピストとSOLITで該当課題を解決出来るようなツール・パッケージを検討 3. 対応可能なツールとパッケージを選び、実際に実施・検証をする 4. 個別対応する中で症例ごとの研究を深めていく 5. 患者さまご本人がどの対応を希望しているか確認し、実際に介入する 介入の方法 / ツール・パッケージ内容 SOLITの既存パーソナライズプロダクトそのものを使用して対応 SOLITの衣服に活用されているパーツやデザインを使用して対応(例えば、ボタンを変更するなど) SOLITの複数のパーツやデザインをかけあわせたパッケージを使用して対応(例えば、生地やわき周り改善) SOLIT以外のツールやデザインによる対応 研究結果:脳卒中患者に対するマグネットボタン付きシャツでの更衣練習により更衣動作が改善した事例 SOLITのプロダクトを使用した研究結果の学会発表の内容の一部をご紹介します。これは、脳卒中患者に対するマグネットボタン付きシャツでの更衣練習により更衣動作が改善した事例です。...
ファッションブランドと病院・研究所との協働、その研究内容と商品開発
SOLITと病院と研究所の連携 私たちSOLITでは、障がいや身体的特徴を問わず、それぞれの好みや体型に合わせてファッションを楽しめるような衣服を作っています。これまでもわたしたちの衣服開発は、SOLITの理学療法士・作業療法士など、リハビリテーションを専門とするメンバーや、服に関して違和感や課題を感じてきた、いわゆる「当事者」の仲間と一緒におこなってきました。 2021年5月からは、医療法人えいしん会岸和田リハビリテーション病院、SOLIT株式会社、SDX研究所は、岸和田リハビリテーション病院に入院している入院患者または訪問リハビリテーション利用者を主な対象とし、ファッションに対する希望を実現し、臨床データを蓄積・応用することで個別性と多様性のあるサービスと商品開発を実施しています。 今回はこれまでの研究やどのように商品への反映に至ったのか、具体的に事例を合わせてご紹介させていただきます。 協働開始時のプレスリリースはこちら これまでの具体的な研究の進め方 協働開始から約2年間、病院での入院患者さま・訪問リハビリテーション利用者のみなさまと一緒に具体的な課題解決に向けて、以下のような段階に分けて調査・研究を進めています。 具体的には、ボタンやファスナーを使った衣類の着脱に課題を感じる方が多いため、マグネットボタンのリペアやジッパータブを使用するなどの提案を実施し、患者さまとセラピストで意志を確認し、現場の状況を踏まえて選択肢を検討します。 5段階の研究・調査 1. 病院でまず10症例ヒアリングや調査をする・患者さま:現状の課題や想いなど、ご自身の意思を伝えていただく・セラピスト:現場を見て動画撮影・メモを取り、対応すべき課題と解決策を検討 2. セラピストとSOLITで該当課題を解決出来るようなツール・パッケージを検討 3. 対応可能なツールとパッケージを選び、実際に実施・検証をする 4. 個別対応する中で症例ごとの研究を深めていく 5. 患者さまご本人がどの対応を希望しているか確認し、実際に介入する 介入の方法 / ツール・パッケージ内容 SOLITの既存パーソナライズプロダクトそのものを使用して対応 SOLITの衣服に活用されているパーツやデザインを使用して対応(例えば、ボタンを変更するなど) SOLITの複数のパーツやデザインをかけあわせたパッケージを使用して対応(例えば、生地やわき周り改善) SOLIT以外のツールやデザインによる対応 研究結果:脳卒中患者に対するマグネットボタン付きシャツでの更衣練習により更衣動作が改善した事例 SOLITのプロダクトを使用した研究結果の学会発表の内容の一部をご紹介します。これは、脳卒中患者に対するマグネットボタン付きシャツでの更衣練習により更衣動作が改善した事例です。...

開発したリハビリウェアについての学会発表に行ってきました
こんにちは!SOLITインターンのあつきです! 2023年2月24日(金)〜25日(土)に岡山県の川崎医療福祉大学で行われた、「回復期リハビリテーション病棟協会 第41回研究大会」にて、現在私たちが共同研究・調査を行う岸和田リハビリテーション病院の澤井さんによる発表がありました。 内容は、岸和田リハビリテーション病院、SDX研究所、SOLIT株式会社が協働で研究・開発したリハビリウェア「odekake」について。 「odekake」についての詳細はこちら 医療分野に限らず、学会に参加するのも初めての私が、学会発表をみて何を思ったのか、現場レポートをお届けします! そもそも、学会ってどんな場所? 開催場所となった川崎医療福祉大学は岡山県倉敷市にあり、今回の学会は9つの会場に分かれて行われました。私たちが開発したリハビリウェア「odekake」について発表された第7会場には、5〜60人ほどが参加されていて、医療福祉従事者の方はもちろん、学生さんたちもいて、みなさん興味深そうに発表を聞いていました。 今回、「odekake」についての発表があったセッションは、「病棟マネジメント」というテーマで、病棟での患者さんへのスムーズな対応について、さまざまな観点から発表されていました。 会場内では質問が飛び交い、研究発表を聞いて「自身の病院でも試してみる」という方もいらっしゃるなど、情報交換の場になっているのだと感じました。 いざ、リハビリウェア「odekake」の学会発表 セッションの中で行われた発表は、ほとんどが病院内での研究について。 インクルーシブファッションを取り扱うSOLITと、病院や施設のデジタルトランスフォーメーション推進や新規事業に携わるSDX研究所との協働開発はかなり異例のようで、みなさん珍しそうに、また興味深そうに聞いていました。 発表では、 中高齢者の87%が「おしゃれに関心がある」(西藤ら,2004)にも関わらず、着やすさが重視されおしゃれで障害に配慮した服は手に入れにくい 入院中の病衣やリハビリウェアは「誰かに会いたいとは思えない」ようなもので、心身へのマイナス要因や社会参加を制限している など、衣服の課題が挙げられました。 それらの課題に対して、伸縮性のある素材や、簡単に着脱できるマグネットボタンなど、「着やすい」し「着たくなる」リハビリウェア「odekake」を導入したことで、患者さんの着衣困難感が低くなり、ファッション性への満足度は高くなったという結果が報告されました! ファッション性が持つ心理面への影響を話している時、会場では頷きながら聞いている方が多く、ファッションが社会参加に重要だと思っている方も多いのだろうと感じました。 また、発表後、「医療分野だけでなく、他分野と共同でやったからこそできた提案だ」とコメントもあり、改めてこの協働研究の意義を感じることができました! 岸和田リハビリテーション病院 澤井さんからみたリハビリウェア 今回、学会発表をしてくださった澤井さんに、実際に病院内で「odekake」を導入してみてどうなのか聞いてみました。 ファッションに興味がある人への影響が大きいだろうと予想していたけど、ファッションに興味がない人でもマグネットなど服のデザインが便利だと喜ぶ人もいるので、いろんな人に、いろんな側面で響くのだと思った「着やすい」と「着たくなる」を同時に実現できるデザインにできたからこそ、より多くの人にとって良いものになったのだろうと思います。 ただリハビリウェアを買う、ということに抵抗のある人も多く、そのような人に対してどのように提案するかが難しいところだと課題も教えてくれました。 私が初めての学会発表で感じたこと...
開発したリハビリウェアについての学会発表に行ってきました
こんにちは!SOLITインターンのあつきです! 2023年2月24日(金)〜25日(土)に岡山県の川崎医療福祉大学で行われた、「回復期リハビリテーション病棟協会 第41回研究大会」にて、現在私たちが共同研究・調査を行う岸和田リハビリテーション病院の澤井さんによる発表がありました。 内容は、岸和田リハビリテーション病院、SDX研究所、SOLIT株式会社が協働で研究・開発したリハビリウェア「odekake」について。 「odekake」についての詳細はこちら 医療分野に限らず、学会に参加するのも初めての私が、学会発表をみて何を思ったのか、現場レポートをお届けします! そもそも、学会ってどんな場所? 開催場所となった川崎医療福祉大学は岡山県倉敷市にあり、今回の学会は9つの会場に分かれて行われました。私たちが開発したリハビリウェア「odekake」について発表された第7会場には、5〜60人ほどが参加されていて、医療福祉従事者の方はもちろん、学生さんたちもいて、みなさん興味深そうに発表を聞いていました。 今回、「odekake」についての発表があったセッションは、「病棟マネジメント」というテーマで、病棟での患者さんへのスムーズな対応について、さまざまな観点から発表されていました。 会場内では質問が飛び交い、研究発表を聞いて「自身の病院でも試してみる」という方もいらっしゃるなど、情報交換の場になっているのだと感じました。 いざ、リハビリウェア「odekake」の学会発表 セッションの中で行われた発表は、ほとんどが病院内での研究について。 インクルーシブファッションを取り扱うSOLITと、病院や施設のデジタルトランスフォーメーション推進や新規事業に携わるSDX研究所との協働開発はかなり異例のようで、みなさん珍しそうに、また興味深そうに聞いていました。 発表では、 中高齢者の87%が「おしゃれに関心がある」(西藤ら,2004)にも関わらず、着やすさが重視されおしゃれで障害に配慮した服は手に入れにくい 入院中の病衣やリハビリウェアは「誰かに会いたいとは思えない」ようなもので、心身へのマイナス要因や社会参加を制限している など、衣服の課題が挙げられました。 それらの課題に対して、伸縮性のある素材や、簡単に着脱できるマグネットボタンなど、「着やすい」し「着たくなる」リハビリウェア「odekake」を導入したことで、患者さんの着衣困難感が低くなり、ファッション性への満足度は高くなったという結果が報告されました! ファッション性が持つ心理面への影響を話している時、会場では頷きながら聞いている方が多く、ファッションが社会参加に重要だと思っている方も多いのだろうと感じました。 また、発表後、「医療分野だけでなく、他分野と共同でやったからこそできた提案だ」とコメントもあり、改めてこの協働研究の意義を感じることができました! 岸和田リハビリテーション病院 澤井さんからみたリハビリウェア 今回、学会発表をしてくださった澤井さんに、実際に病院内で「odekake」を導入してみてどうなのか聞いてみました。 ファッションに興味がある人への影響が大きいだろうと予想していたけど、ファッションに興味がない人でもマグネットなど服のデザインが便利だと喜ぶ人もいるので、いろんな人に、いろんな側面で響くのだと思った「着やすい」と「着たくなる」を同時に実現できるデザインにできたからこそ、より多くの人にとって良いものになったのだろうと思います。 ただリハビリウェアを買う、ということに抵抗のある人も多く、そのような人に対してどのように提案するかが難しいところだと課題も教えてくれました。 私が初めての学会発表で感じたこと...

SOLITの生産者をブロックチェーンで公開、より透明性高くやさしい情報へ
私たちSOLITは、パナソニックのFUTURE LIFE FACTORYとともに、私たちの目指す社会におけるトレーサビリティ(透明性)*とはなにかを捉え直しました。 * いま、世の中では生産地や生産方法、環境負荷を測る定量的なデータなどを企業が社会的責任として、情報公開していく「トレーサビリティ」の重要性が叫ばれています。 普段は「生産国がここだから」といったような無意識下の偏見によって、購入を躊躇ったりしていたものが、そのプロダクトの背景にいる様々な人間性に触れることで、バイアスから解放されたり、異なる視点をお届けできたらと考えています。 そして今回、SOLITのプロダクトの企画・生産からリサイクルに至るまで、全てのサプライチェーンに携わる方々1人1人と対話をし、その情報をブロックチェーンを活用して公開をすることにしました。 3日間のエキシビジョンは多様な方が集まる場に 2023年3月3,4,5日、東京・下北沢。光が差し込む大きなガラス窓のある展示会場にて、エキシビジョンを開催しました。(このJOURNAL公開時は3日目がはじまったところです!) 金曜日から始まったエキシビジョンは、朝から晩まで多くの方にお越しいただきました。 以前からSOLITの活動に関心を寄せてくださった方が、より話を聞きたいと立ち寄ってくださったり、今回のプロジェクトで活用しているweb3やブロックチェーンに関心のある方などさまざま。 パナソニックの皆さん、そしてマッキャン・Final Aim・PARAGON DIGITAL DESIGNのみなさんも、ここまでそれぞれの役割の中で携わっていたところから、会場でついに全員が集合することができました。 なぜこの協働が始まったのか このコラボレーションは、まさにそれぞれが目指す先が同じく、それでいて強みの異なる企業がつながったことによる化学反応だと言えます。 もともと私たちSOLITは、生産に携わる全員と繋がり、日々やり取りをしているものの、その情報公開をするには調査・評価・公開といった一連の準備に多大なる時間とお金が必要であったことから、その事業規模・事業体上、悔しながら取り組むことができずにいました。 一方、パナソニックFUTURE LIFE FACTORYは、ちょっと先の未来を予測し実現させるチームとして、その発想や技術・デザイン後からをもとに無意識化の偏見のない購買行動を実現しようと、生産背景を辿ることのできる製品を開発している協働先を探していました。...
SOLITの生産者をブロックチェーンで公開、より透明性高くやさしい情報へ
私たちSOLITは、パナソニックのFUTURE LIFE FACTORYとともに、私たちの目指す社会におけるトレーサビリティ(透明性)*とはなにかを捉え直しました。 * いま、世の中では生産地や生産方法、環境負荷を測る定量的なデータなどを企業が社会的責任として、情報公開していく「トレーサビリティ」の重要性が叫ばれています。 普段は「生産国がここだから」といったような無意識下の偏見によって、購入を躊躇ったりしていたものが、そのプロダクトの背景にいる様々な人間性に触れることで、バイアスから解放されたり、異なる視点をお届けできたらと考えています。 そして今回、SOLITのプロダクトの企画・生産からリサイクルに至るまで、全てのサプライチェーンに携わる方々1人1人と対話をし、その情報をブロックチェーンを活用して公開をすることにしました。 3日間のエキシビジョンは多様な方が集まる場に 2023年3月3,4,5日、東京・下北沢。光が差し込む大きなガラス窓のある展示会場にて、エキシビジョンを開催しました。(このJOURNAL公開時は3日目がはじまったところです!) 金曜日から始まったエキシビジョンは、朝から晩まで多くの方にお越しいただきました。 以前からSOLITの活動に関心を寄せてくださった方が、より話を聞きたいと立ち寄ってくださったり、今回のプロジェクトで活用しているweb3やブロックチェーンに関心のある方などさまざま。 パナソニックの皆さん、そしてマッキャン・Final Aim・PARAGON DIGITAL DESIGNのみなさんも、ここまでそれぞれの役割の中で携わっていたところから、会場でついに全員が集合することができました。 なぜこの協働が始まったのか このコラボレーションは、まさにそれぞれが目指す先が同じく、それでいて強みの異なる企業がつながったことによる化学反応だと言えます。 もともと私たちSOLITは、生産に携わる全員と繋がり、日々やり取りをしているものの、その情報公開をするには調査・評価・公開といった一連の準備に多大なる時間とお金が必要であったことから、その事業規模・事業体上、悔しながら取り組むことができずにいました。 一方、パナソニックFUTURE LIFE FACTORYは、ちょっと先の未来を予測し実現させるチームとして、その発想や技術・デザイン後からをもとに無意識化の偏見のない購買行動を実現しようと、生産背景を辿ることのできる製品を開発している協働先を探していました。...

多様な人が安心して力を発揮できるチーム、事業づくりのためのD&I研修スタート
世界3大デザインアワードと称される「iF DESIGN AWARD」で、日本のスタートアップで唯一、そしてAppleのiMacと同じく最優秀賞であるGOLDを受賞したSOLITのインクルーシブデザインの手法とあり方。 これまでの開発で培ったダイバーシティ&インクルージョンの知識、調査研究データをもとに、SOLITは今後より多くのチームや企業と協働し、多様な人も地球環境もともに考慮された「オールインクルーシブ」な社会の実現をより推進することに決めました。 多様な人が集まるチームだからこそD&Iの理解と実践を 多様な人が集まり、共に活動する上で、それぞれが安心して自分たちが持てる力を最大限発揮するために、「ダイバーシティ&インクルージョン(以後、D&I)」を理解し実践することはとても大切。 似たような属性や経験、スキルの人が集まると意思決定やコミュニケーションが素早くできるという良い側面がある一方、個々の違いや違和感に気づきにくかったり、多角的な視点が見落とされることも。 そこで、D&Iを理解し、自分たちの現状把握や自己評価、さらには今後どのようなアクションをとっていくのかといった対話をチームでより深めていくための研修や伴走支援を開始します。 この研修においては、社会課題解決に特化した企画やPRを5年間取り組んできたmorning after cutting my hairとともに、D&Iについて考えるためのフレームワークを作成しました。 (ワークシートの一部) 募集:研修実施企業・団体様募集中 現在、上記研修・ワークショップの実施のご依頼を受け付けております。 企業・団体様の目的や用途によって、参加者で熟議するためのディスカッションテーマや提供資料をカスタマイズしていくことなども可能です。ご関心のある企業・団体様がいらっしゃいましたら、当サイトCONTACTページもしくは下記メールアドレスよりお問合せください。 /// お問合せホームページからのお問い合わせはこちらメールでのお問い合わせ:solit.japan@gmail.com
多様な人が安心して力を発揮できるチーム、事業づくりのためのD&I研修スタート
世界3大デザインアワードと称される「iF DESIGN AWARD」で、日本のスタートアップで唯一、そしてAppleのiMacと同じく最優秀賞であるGOLDを受賞したSOLITのインクルーシブデザインの手法とあり方。 これまでの開発で培ったダイバーシティ&インクルージョンの知識、調査研究データをもとに、SOLITは今後より多くのチームや企業と協働し、多様な人も地球環境もともに考慮された「オールインクルーシブ」な社会の実現をより推進することに決めました。 多様な人が集まるチームだからこそD&Iの理解と実践を 多様な人が集まり、共に活動する上で、それぞれが安心して自分たちが持てる力を最大限発揮するために、「ダイバーシティ&インクルージョン(以後、D&I)」を理解し実践することはとても大切。 似たような属性や経験、スキルの人が集まると意思決定やコミュニケーションが素早くできるという良い側面がある一方、個々の違いや違和感に気づきにくかったり、多角的な視点が見落とされることも。 そこで、D&Iを理解し、自分たちの現状把握や自己評価、さらには今後どのようなアクションをとっていくのかといった対話をチームでより深めていくための研修や伴走支援を開始します。 この研修においては、社会課題解決に特化した企画やPRを5年間取り組んできたmorning after cutting my hairとともに、D&Iについて考えるためのフレームワークを作成しました。 (ワークシートの一部) 募集:研修実施企業・団体様募集中 現在、上記研修・ワークショップの実施のご依頼を受け付けております。 企業・団体様の目的や用途によって、参加者で熟議するためのディスカッションテーマや提供資料をカスタマイズしていくことなども可能です。ご関心のある企業・団体様がいらっしゃいましたら、当サイトCONTACTページもしくは下記メールアドレスよりお問合せください。 /// お問合せホームページからのお問い合わせはこちらメールでのお問い合わせ:solit.japan@gmail.com

デジタルホールディングス ESG/SDGsと事業を考える
2022年10月28日、株式会社デジタルホールディングスのグループCFOとして、ファイナンス、IR、ITを管掌されている加藤毅之さんとともに、SOLIT代表の田中が社員の皆さん向けにESGセミナーを開催しました。 「新しい価値創造」に挑む事業に寄り添うCFOとして、ホールディングスの企業価値向上を目指す。 加藤さんご自身も、海外旅行先で格差を目の当たりにしたことをきっかけに、ベトナムでの小学校支援をはじめ、CFOに就任する前に所属していたデジタル広告関連事業子会社の自社プロダクトにNPOへの寄付ボタンを設置(現在は子会社清算により事業撤退)した経験があり、最近は、コロナ禍でリモートワークになったこときっかけに空いた時間を活用しながら個人としての寄付活動等を加速されているそう。 そんな加藤さんが「ESG」と出会ったのは、2020年。投資家の方々との対話の中でESGの重要性への理解を深め、調査と学びをはじめ、次の年にはグループの注力すべき課題として「マテリアリティ」を発表、次いで推進していくための委員会や分科会を立ち上げるなど、学びと実践を繰り返されています。 本JOURNALはセミナーの一部をまとめています。ぜひご覧ください! なかなか自分ごと化して考えるのが難しい社会課題 デジタルホールディングスグループでは、「事業や自分がやっている業務と社会課題の紐付けができない、難しい」という声が多く存在すると加藤さんはいう。 その状況に対し、SOLITの田中は特に日本で暮らし日本を中心としたビジネスを行う人はより一層、「自分と社会」をつなぎ合わせて理解することが難しいのではと考えている。 それは、島国の日本では気づきにくいことも、地続きに他国と繋がり、他国で起きている課題が自国に身近に影響する国々で暮らし働く人にとっては「世界で起きていること」と「自分の身の回りで起きていること」の距離がとても近く、「自分と社会」をつなぎ合わせて考えることは少なくなく、そこから得られる気づきもある。難民や移民、戦争、気候変動と言ったことに関してもそうだと言う。 本来であれば、顕在化されていないだけで日本にも多様な人が暮らし、多様な課題が存在しているものの、「見て見ぬ振りをしたままでも生きていける」という状態が、日本企業で長年働く人にとっての権利と化してしまっているのだという。 大きな影響力を持つ大企業の責任は大いにある 加藤さんと田中、ともに「一人の人、一社だけでは社会は変わらないが、できることは大いにある」と捉えている。 特に、加藤さんは環境汚染や児童労働の問題は、より大きな影響力を持っている大企業が変わらないと変わらない部分もあると捉え、デジタルホールディングスが「新しい価値創造を通じて産業変革を起こし、社会課題を解決する。」というパーパスを定めているからこそ、さらに注力していきたいと語る。 (加藤さんがオンラインではなされている瞬間) 特に、デジタルホールディングスの注力するデジタルシフトを中核とする「デジタル」の領域と、その中の「人材」にフォーカスし、常に新規事業のアイデアを考え、それらをどのように営利企業・上場企業としてバランスを取りながらも実現するのか、笑顔の中にも苦労がみえる。 色々な投資家からの要求に応えていくこととSDGs的な要素は両立できるか SOLITは、株主第一主義からの脱却とともに、株主をチームの一員と捉え、短期的なメリットのためでなく長期視点で出資をしてもらう「やさしい株式」を発行し、SOLITらしい資本政策を行った。 オールインクルーシブな世界観における資本、”やさしい株式”のあり方 もちろん、従来の「投資」にもとめる短期間で大きなリターンを期待するものとは真逆と言っても過言ではない中、それでも共感し理解してくれる株主がいたのは、感謝してもしきれないという。 しかし、SOLITと異なり、デジタルホールディングスは、上場を果たし、それゆえに株主に対する責任と、「株主を選べない」という状況下にあるため、全く同じことはできない。その中で、上場企業だからこそできる社会課題解決の方法があるのではないかと、答えのない問いに対しても加藤さんは目を輝かせながら話す。 本業で売り上げた利益を寄付するだけにとどまるのではなく、デジタル・人材(グループアセット)という強みを活かし、いかにして本業で本質的な社会課題を解決し続けるのか、そしてそれをいわゆる社会貢献として終わらせず、「人や地球環境をより良くすることに注力するから売り上げにもつながる」という、利益と社会貢献というものを二律背反ではなく両立で回していきたい。 (多様な働き方をされている社員のみなさんに仙台へ会いに行った時の写真) では、そんな事業をつくってしまおう このセミナーの中で、約90名の方がオンラインのzoomに参加している際に一番「チャット」がもりあがったのがこの最後のパートだった。そして加藤さんがとてもワクワクと話すその姿に共感し、チャットにアイデアや意見が溢れた。 加藤さんは、目を輝かせてこのように語る。 私が営業に携わっていた時、社会貢献実感がすごく強かった。ネット広告黎明期で、資金や人的リソースがない中小企業やスタートアップが、により新しい産業を創り成長していく姿を見て、めちゃくちゃやりがいを感じていた。ネット広告が成熟していく中で、確かに実業務と社会貢献実感や社会課題解決というものを直接的に感じることは少なくなってしまっているのかもしれません。グループのサステナビリティ統括責任者として、どのように自身や業務と紐付けられるか考えています。そうした中で、直接的に感じられるような事業を立ち上げちゃえ、と思っているのです そして残りの限られた時間の中で、最後に加藤さんから2つのアイデアのプレゼンテーションが始まる。...
デジタルホールディングス ESG/SDGsと事業を考える
2022年10月28日、株式会社デジタルホールディングスのグループCFOとして、ファイナンス、IR、ITを管掌されている加藤毅之さんとともに、SOLIT代表の田中が社員の皆さん向けにESGセミナーを開催しました。 「新しい価値創造」に挑む事業に寄り添うCFOとして、ホールディングスの企業価値向上を目指す。 加藤さんご自身も、海外旅行先で格差を目の当たりにしたことをきっかけに、ベトナムでの小学校支援をはじめ、CFOに就任する前に所属していたデジタル広告関連事業子会社の自社プロダクトにNPOへの寄付ボタンを設置(現在は子会社清算により事業撤退)した経験があり、最近は、コロナ禍でリモートワークになったこときっかけに空いた時間を活用しながら個人としての寄付活動等を加速されているそう。 そんな加藤さんが「ESG」と出会ったのは、2020年。投資家の方々との対話の中でESGの重要性への理解を深め、調査と学びをはじめ、次の年にはグループの注力すべき課題として「マテリアリティ」を発表、次いで推進していくための委員会や分科会を立ち上げるなど、学びと実践を繰り返されています。 本JOURNALはセミナーの一部をまとめています。ぜひご覧ください! なかなか自分ごと化して考えるのが難しい社会課題 デジタルホールディングスグループでは、「事業や自分がやっている業務と社会課題の紐付けができない、難しい」という声が多く存在すると加藤さんはいう。 その状況に対し、SOLITの田中は特に日本で暮らし日本を中心としたビジネスを行う人はより一層、「自分と社会」をつなぎ合わせて理解することが難しいのではと考えている。 それは、島国の日本では気づきにくいことも、地続きに他国と繋がり、他国で起きている課題が自国に身近に影響する国々で暮らし働く人にとっては「世界で起きていること」と「自分の身の回りで起きていること」の距離がとても近く、「自分と社会」をつなぎ合わせて考えることは少なくなく、そこから得られる気づきもある。難民や移民、戦争、気候変動と言ったことに関してもそうだと言う。 本来であれば、顕在化されていないだけで日本にも多様な人が暮らし、多様な課題が存在しているものの、「見て見ぬ振りをしたままでも生きていける」という状態が、日本企業で長年働く人にとっての権利と化してしまっているのだという。 大きな影響力を持つ大企業の責任は大いにある 加藤さんと田中、ともに「一人の人、一社だけでは社会は変わらないが、できることは大いにある」と捉えている。 特に、加藤さんは環境汚染や児童労働の問題は、より大きな影響力を持っている大企業が変わらないと変わらない部分もあると捉え、デジタルホールディングスが「新しい価値創造を通じて産業変革を起こし、社会課題を解決する。」というパーパスを定めているからこそ、さらに注力していきたいと語る。 (加藤さんがオンラインではなされている瞬間) 特に、デジタルホールディングスの注力するデジタルシフトを中核とする「デジタル」の領域と、その中の「人材」にフォーカスし、常に新規事業のアイデアを考え、それらをどのように営利企業・上場企業としてバランスを取りながらも実現するのか、笑顔の中にも苦労がみえる。 色々な投資家からの要求に応えていくこととSDGs的な要素は両立できるか SOLITは、株主第一主義からの脱却とともに、株主をチームの一員と捉え、短期的なメリットのためでなく長期視点で出資をしてもらう「やさしい株式」を発行し、SOLITらしい資本政策を行った。 オールインクルーシブな世界観における資本、”やさしい株式”のあり方 もちろん、従来の「投資」にもとめる短期間で大きなリターンを期待するものとは真逆と言っても過言ではない中、それでも共感し理解してくれる株主がいたのは、感謝してもしきれないという。 しかし、SOLITと異なり、デジタルホールディングスは、上場を果たし、それゆえに株主に対する責任と、「株主を選べない」という状況下にあるため、全く同じことはできない。その中で、上場企業だからこそできる社会課題解決の方法があるのではないかと、答えのない問いに対しても加藤さんは目を輝かせながら話す。 本業で売り上げた利益を寄付するだけにとどまるのではなく、デジタル・人材(グループアセット)という強みを活かし、いかにして本業で本質的な社会課題を解決し続けるのか、そしてそれをいわゆる社会貢献として終わらせず、「人や地球環境をより良くすることに注力するから売り上げにもつながる」という、利益と社会貢献というものを二律背反ではなく両立で回していきたい。 (多様な働き方をされている社員のみなさんに仙台へ会いに行った時の写真) では、そんな事業をつくってしまおう このセミナーの中で、約90名の方がオンラインのzoomに参加している際に一番「チャット」がもりあがったのがこの最後のパートだった。そして加藤さんがとてもワクワクと話すその姿に共感し、チャットにアイデアや意見が溢れた。 加藤さんは、目を輝かせてこのように語る。 私が営業に携わっていた時、社会貢献実感がすごく強かった。ネット広告黎明期で、資金や人的リソースがない中小企業やスタートアップが、により新しい産業を創り成長していく姿を見て、めちゃくちゃやりがいを感じていた。ネット広告が成熟していく中で、確かに実業務と社会貢献実感や社会課題解決というものを直接的に感じることは少なくなってしまっているのかもしれません。グループのサステナビリティ統括責任者として、どのように自身や業務と紐付けられるか考えています。そうした中で、直接的に感じられるような事業を立ち上げちゃえ、と思っているのです そして残りの限られた時間の中で、最後に加藤さんから2つのアイデアのプレゼンテーションが始まる。...

納得できる拡張されたサーキュラリティを実現するアイテム開発を目指します
日本国内でサステナブルファッションに携わる、わたしたち「SOLIT!」と岡山県倉敷市を拠点にサーキュラーデニムを販売する「land down under」。 今回、わたしたち2社を発起人とし、近年のどこか表層的かつ一部分のみを変えて止まってしまうような「サステナビリティ」に対して問題提起をし、わたしたち自身が真に納得できる「サステナブルファッション」の理想系を実現するため、タッグを組みました。 わたしたちが感じる、今までの課題 現在ファッション産業で謳われている「サステナブル」は、素材や回収システムといった長く複雑に絡み合うファッションのサプライチェーンの一部分の改善に止まるものが多くみられます。 もちろん、改善されていないよりは「Better」なのかもしれません。ただそこで思考停止してしまっていいのでしょうか。 私たちはそれぞれのブランドとして個々に「サステナブルファッション」について日々試行錯誤しながら挑戦していますが、その循環の中に参画できない人が存在することや、より多くの人が参加できるようにするとどうしても環境に負荷がかかってしまう選択肢をとるしかない...など、そのバランスや実現に頭を抱えていました。 私たちがタッグを組む理由 そこで、多様な人も、地球環境もともに考慮されたオールインクルーシブな社会を実現するために、企画段階からこれまで循環の中に参加できていなかった方を巻き込むSOLIT!のインクルーシブデザインの手法と、 より生産背景を透明かつ同一地域内で完結させ、環境負荷を極力軽減させた循環する服づくりを実践するland down underの生産背景に対するこだわりを組み合わせることで、私たち自身が納得できる拡張されたサーキュラリティを実現するアイテム開発をはじめました。 それは、衣服以上に永く人の手の近くに存在し、長く使い続けることができる「All-inclusive bag(オールインクルーシブバック)」。多様な人も、地球環境も共に考慮されたオールインクルーシブな社会を実現するために必要なものです。 バッグを通して目指す社会は 私たちは、サプライチェーン全体で人権や環境負荷を配慮したものづくり、そして人の想いや素材が循環することが重要であると考えています。 その循環により広く多くの人の参加を可能にするために、意識の高い一部の人のものになるのではなく、多様な人が関われるものづくりにこだわりました。 多様な人々が関われるようなものづくりにこだわることで、この「バッグ」を通して「生み出すほど社会・地球がよりよくなる」ことを目指します。 私たち2社だからこそできること land down underの(コラボに対する)想い land down underのアイテムは、いわゆる健常者が性別や世代を問わず穿けるものです。しかしながら、SOLIT!と出会い、私たちが大切にしているサーキュラーエコノミーを軸としたものづくりの先に実現される「循環」は、まだ小さい範囲だったかもしれない、と感じました。 より拡張されたサーキュラーエコノミー/循環のあり方を求めて、SOLIT!とインクルーシブデザインを実現した服づくりを経験したいという想いが芽生えました。 SOLITの(コラボに対する)想い...
納得できる拡張されたサーキュラリティを実現するアイテム開発を目指します
日本国内でサステナブルファッションに携わる、わたしたち「SOLIT!」と岡山県倉敷市を拠点にサーキュラーデニムを販売する「land down under」。 今回、わたしたち2社を発起人とし、近年のどこか表層的かつ一部分のみを変えて止まってしまうような「サステナビリティ」に対して問題提起をし、わたしたち自身が真に納得できる「サステナブルファッション」の理想系を実現するため、タッグを組みました。 わたしたちが感じる、今までの課題 現在ファッション産業で謳われている「サステナブル」は、素材や回収システムといった長く複雑に絡み合うファッションのサプライチェーンの一部分の改善に止まるものが多くみられます。 もちろん、改善されていないよりは「Better」なのかもしれません。ただそこで思考停止してしまっていいのでしょうか。 私たちはそれぞれのブランドとして個々に「サステナブルファッション」について日々試行錯誤しながら挑戦していますが、その循環の中に参画できない人が存在することや、より多くの人が参加できるようにするとどうしても環境に負荷がかかってしまう選択肢をとるしかない...など、そのバランスや実現に頭を抱えていました。 私たちがタッグを組む理由 そこで、多様な人も、地球環境もともに考慮されたオールインクルーシブな社会を実現するために、企画段階からこれまで循環の中に参加できていなかった方を巻き込むSOLIT!のインクルーシブデザインの手法と、 より生産背景を透明かつ同一地域内で完結させ、環境負荷を極力軽減させた循環する服づくりを実践するland down underの生産背景に対するこだわりを組み合わせることで、私たち自身が納得できる拡張されたサーキュラリティを実現するアイテム開発をはじめました。 それは、衣服以上に永く人の手の近くに存在し、長く使い続けることができる「All-inclusive bag(オールインクルーシブバック)」。多様な人も、地球環境も共に考慮されたオールインクルーシブな社会を実現するために必要なものです。 バッグを通して目指す社会は 私たちは、サプライチェーン全体で人権や環境負荷を配慮したものづくり、そして人の想いや素材が循環することが重要であると考えています。 その循環により広く多くの人の参加を可能にするために、意識の高い一部の人のものになるのではなく、多様な人が関われるものづくりにこだわりました。 多様な人々が関われるようなものづくりにこだわることで、この「バッグ」を通して「生み出すほど社会・地球がよりよくなる」ことを目指します。 私たち2社だからこそできること land down underの(コラボに対する)想い land down underのアイテムは、いわゆる健常者が性別や世代を問わず穿けるものです。しかしながら、SOLIT!と出会い、私たちが大切にしているサーキュラーエコノミーを軸としたものづくりの先に実現される「循環」は、まだ小さい範囲だったかもしれない、と感じました。 より拡張されたサーキュラーエコノミー/循環のあり方を求めて、SOLIT!とインクルーシブデザインを実現した服づくりを経験したいという想いが芽生えました。 SOLITの(コラボに対する)想い...