「あなたらしさ」「わたしらしさ」を否定しないために、アンコンシャスバイアスを知ってほしい

「あなたらしさ」「わたしらしさ」を否定しないために、アンコンシャスバイアスを知ってほしい

目次

タトゥーをしている人は怖い人だ。

家事をするのは女性だ。

人は誰でも異性に恋愛感情を抱く。


これを見て、みなさんはどう感じますか?

このような、知らず知らずのうちに刷り込まれた無意識の偏見や思い込みをアンコンシャスバイアスと言います。アンコンシャスバイアス自体は誰もが持っているものであり、ごく自然なもの。しかしそれが、気が付かないうちに自分や周りの人が本来の自分として生きることを否定していたり、差別や区別を生み出していたりするというのも事実です。

今回、SOLITでは資生堂のプログラムを活用し、社員、インターン、ボランティアなど様々な役割のメンバー間でアンコンシャスバイアスに関して話し合う勉強会を開催しました。

 

資生堂「SEE SAY DO PROGRAM」

 

勉強会では、アンコンシャスバイアスを体験的に学んだうえで、自分たちが今からできるアクションについて議論しました。このJOURNALでは、勉強会で得た気づきや議論をしたうえで皆さんと一緒にしたいアクションについてお伝えできればと思います。自分を知る手段としても、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。

アンコンシャスバイアスの事例が書かれた画像

自己紹介で体験したアンコンシャスバイアス

プログラムは、簡単なゲームからスタート。

まず、2~3人1組になり、何も話さずにその人がどのような人なのかを想像します。その後、お互いに答え合わせをかねて自己紹介をするというものです。

このゲームを通じて、「真面目そう」「元気そう」「本が好きそう」などといった外見の第一印象でその人の中身を判断してしまっているということを改めて体感しました。もちろん、初対面の場合はそのような「○○そう」というバイアスが浮かんできてしまうのは当然だと思います。しかし、それを理解したうえで人と接するのと、理解せずにそのバイアスに左右され続けるのとでは、人との関係性に違いが出るのではないかと感じました。

これまで無自覚だったアンコンシャスバイアスを知ろう!という言葉が添えられた画像

「知る」という小さなアクションが大きな鍵に

次のパートでは、4~5人に分かれて、各々が事前に調べてきたアンコンシャスバイアスの事例から自分が「無自覚だった」や「配慮が必要」と感じたものについて共有し、具体的な場面を思い浮かべながら議論をしました。

話し合う中で共有があった事例を2つ紹介します。

1つ目は、「レストランで食事をしていたときに、話している内容や見た目からその人を危険な人だと判断し、監視してしまった」という体験です。これは、自分や周りの人を守るためにとった行動であったけれど、結局は人を傷つけてしまったかもしれない例です。

2つ目は、「痩せている友人にちゃんと食べているか聞いてしまった」という体験です。これは、相手を気遣っての言動であったにも関わらず相手を傷つけてしまったかもしれない例です。

これらの事例において、自分の中のアンコンシャスバイアスを自覚していたならば、相手の気持ちをより配慮して行動できたかもしれません。だからこそ「知る」ことが大切だと学びました。

自分の中にある偏見や自分に足りない知識を「知る」。人に尋ねてみるなどをして、相手が傷つく可能性のある言い方や考え方を「知る」。今回のような議論の場を通じて、バイアスがかかる場面を「知る」。

これらを心がける人が少しずつでも増えていくことで、アンコンシャスバイアスによって傷ついたり、傷つけたりという場面を減らせるのではないかと考えています。

 

コミュニケーションを楽しむために

最後に、この日に参加していた全員で意見交換・対話をしました。

ここでは、今後のアクションとして、「偏見があることを事前に相手に伝え、無意識に自分が相手を傷つけるようなことを言っていたら教えてほしいと伝えること」「自分と似た考えでない人と積極的に話してみることで視野を広げること」などのアクションができるという意見が出ました。一方で、「気にしすぎてしまうとコミュニケーションを楽しむことを忘れてしまう」という意見や「相手との関係によって楽しいと感じる人と苦しいと感じる人がいる」という意見も。

これを受けて、相手との関係やタイミングなどを考えたうえでコミュニケーションをとり、その過程で自分が傷つくことがあればそのこともしっかり相手に伝える必要があるという話をしました。

ワークショップ中に使われたワークシート

勉強会参加者の声

今回の勉強会に参加したメンバーから集めた、議論を通じて学んだことや感想を紹介します。

 

自分が当たり前のようにマナーだと考えていたことが実は偏見によるものなのではないかと再考するきっかけになりました。ワークを通してメンバーと意見を共有することで、自分も周りの人もそれぞれ違うということを理解し、自分の当たり前を押し付けないように気をつけたいと思いました。 (SOLITメンバーA)

 

今回参加するまでは、偏見や差別をなくすために自分は何を伝えたら良いかを考えていました。しかし参加してみて、自分は偏見に違和感を覚える側だけでなく、無自覚に偏見を持っている側でもあると気が付きました。今後は、発言する前に一回立ち止まり、偏った概念に囚われていないかを考えることを心がけたいと思います。 (SOLITメンバーB)

 

「アンコンシャスバイアス」と聞くと、自分から他者に、他者から自分に向けられるものだと認識していましたが、今回ディスカッションをする中で、自分から自分に向けたバイアスが、自分らしさを阻害している場面もたくさんあることに気がつきました。 (SOLITメンバーC)

 

勉強会に参加して一番強く思ったのは、「傷つけないコミュニケーションを心がけるよりも、傷ついた人が『傷ついた』と発信し、傷つけた人が『ごめんね』と言える文化づくりをしたい」ということでした。しかし、どんな言葉が他者を傷つけ得るかについては、たくさんの可能性を知っていて悪いことはないと思ったのも今回の勉強会のおかげです。配慮はするけど、我慢はしない。ある意味相手にも自分にも厳しい姿勢かもしれないけれど、挑戦してみたいと思いました。 (SOLITメンバーD)

  

参加メンバーのバイアスを聞く中で、自分が今まで何となく好意として行ってきたことが誰かにとって不快になることを改めて実感しました。このような研修は一時期的に行うのではなくて継続することで社内メンバーや他社理解にもつながっていくのだと思います。 (SOLITメンバーE)

   

普段、自分自身が被害を受けることが多い身ではあるものの、加害側になる可能性も多いにあることを改めて認識しました。特に、良かれと思ってやっていることが、勝手に「良い」という基準の押し付けになっているということがあるということもあると思います。これからは、改めてまず本人に聞くこと、そして学び続けることを意識していきたいと思いました。 (SOLITメンバーG)

 

 

今だからこそ、アンコンシャスバイアスと向き合いたい

冒頭でもお伝えしたように、アンコンシャスバイアスは誰の中にも当たり前に存在します。しかし、自身のアンコンシャスバイアスを「知らない」ことにより、誰かの「自分らしさ」を否定することが起こり得るということを知ってほしいです。そのうえで、人と人の関係性において、互いに思いやり、ぶつかり、受け入れることでコミュニケーションを楽しみながらアンコンシャスバイアスに向き合っていくことが重要なのだと思います。

SNSの普及やグローバル化により不特定多数の人に声を届けられ、反対にその声を受け取ることもできる今の世の中。そんな状況だからこそ、偏見や自分の中の常識だけで無意識に人の価値を決めつけたり、人を苦しめるようなことは決してあってはならないと、強く思います。

アンコンシャスバイアスから生まれる悪意にまみれた誹謗中傷や悪意のない誹謗中傷は、受け手によっては大きな凶器となり得るのです。

 

一人ひとりが自分の中にある無意識の思い込みに目を向けるようになると、少しずつだけれど着実に、世の中は良い方向に変わっていくことができると信じています。





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