このJOURNALでは、SOLITのバンクーバーファッションコレクションの挑戦に、共に立ち上がろうとしてくださっている企業が、どうして協力すると決めてくださったのか、その背景にある想いをインタビュー形式でまとめています。ぜひ読んでくださった皆さんも、ともに立ち上がる仲間になっていただけたら嬉しいです。
今回は、株式会社アシックス マーケティング統括部 渉外担当の君原嘉朗さんのインタビューです。
今回のインタビューを受けてくれた方:
株式会社アシックス マーケティング統括部 渉外担当の君原嘉朗さん
多様なモデルが安心と自信をもち、ランウェイ本番で身につけることができるアイテムとして、アシックスのシューズをご提供いただきました。
バンクーバーファッションウィークへの挑戦をサポートしてくださることになったきっかけを教えてください。
SOLITを初めて知ったのは、日経デザイン(2022年10月号)の「インクルーシブデザインの可能性」の特集記事でした。また、バンクーバーファッションウィークの挑戦のサポートについては、兵庫県と神戸市が取り組む、革新的なビジネス手法を用いて経済成長を牽引し、社会課題の解決に積極的に取り組む起業家や中小企業を支援する「SDGs CHALLENGEプログラム」の2023年採択企業として神戸市の担当者を通じて紹介されたことがきっかけでした。
SOLITのどのような部分に共感してくださっているのでしょうか。
アシックスの目指す世界とSOLITさんの思想がとても近いと感じています。具体的には、「誰もが着られる衣服」を通じて、誰もどれも取り残さないオールインクルーシブな社会の実現を目指すSOLITさんの想い自体が、アシックスが目指す世界「私たち誰もが一生涯、運動、スポーツに関わり心と身体が健康で居続けられる世界の実現へ。」と非常に近いと思います。
株式会社アシックスの目指したい社会とは?
私たち、アシックスは、事業活動を通じて人々の心と身体を健やかにする「人と社会への貢献」と、将来世代までスポーツができる地球環境を守る「環境への配慮」の2つをサステナビリティ方針として掲げ、「私たち誰もが一生涯、運動、スポーツに関わり心と身体が健康で居続けられる世界の実現」を目指しています。
現在、取り組んでいることや注力していること
スポーツ・健康を事業の中心に据えて活動していることもあり、パラスポーツを通じて健康で持続可能な共生社会実現に貢献していくことに取り組んでいます。
自社の製品・サービスの開発だけではなく、パラスポーツ(障がい当事者)を知るきっかけや、マインドセットを変える機会、障がいに対するリテラシー向上を目的として、社員アスリートの雇用、パラアスリート・パラ競技団体との契約、パラスポーツイベントの協賛などを実施しています。
取り組んでいる中で、課題と感じる部分を教えてください。
雇用や契約、協賛などを通して、パラスポーツや障がいに対する知識が増えただけでは、共生社会の実現には至りません。いかに1人でも多くの社員に「自分ごと化」してもらえるかが重要です。ここでいう「自分ごと化」とは、アシックスとしてのあるべき(ありたい)姿、パラスポーツ(障がい)の観点がすべての事業活動に組み込まれている状態であり、そのあるべき姿と現状のギャップを埋めようとする行動になります。現状では、あるべき(ありたい)姿には正直、まだまだ至っていないと感じています。
SOLITの今後に期待していることは?
様々な社会課題に対して、積極的にアクションを起こしているように見受けられます。まずは「誰もが着こなせる衣服」のブランドとしての「SOLIT」をもっと世の中に浸透させていくことを期待したいです。
それを確立したうえで、より多様化する社会課題に対し、連携できることをディスカッションし、今後もともに取り組める可能性を検討していければと思います。