このたびSOLITでは、海外企業のDE&I(Diversity, Equity&Inclusion )視察事業を本格的に始動いたしました。これまでプロジェクトベースで取り組んできた実践知を活かし、DE&Iの現場を実際に訪れることで、多様な社会のあり方を体感し、学び、持ち帰ることを目的とした視察プログラムを展開しています。
今回の渡航先は、多様性と先進性を兼ね備えた世界都市、ロンドン。社会福祉や移民政策、ジェンダー平等、障害者支援など、幅広いテーマで世界を牽引する取り組みが集積する都市で、参加者が最先端の事例と出会い、対話を通じて深く学ぶ機会を提供しました。
ツアーの目的
1.多角的な理解の促進
DE&I市場を牽引するリーダーに必要な視点や知識を、業界・立場を超えて学び合います。創造的なコミュニケーションを通じて、参加者同士、現地で出会う実践者たちの相互理解と意識の変革を促します。
2.体感的な理解の強化
現地の先進的なDE&I事例を実際に体験することで、文化的背景や葛藤も含めたリアルな文脈を理解します。暮らしの中に根差した事例から、日本や自社に応用可能な示唆を得ます。
3.仲間づくりと協働の場の提供
評価基準が未成熟なDE&I領域においては、実践者同士のネットワーキングと協働が不可欠です。ツアーは、実践知を持ち寄りながらムーブメントを共に育む場となります。
なぜロンドンなのか?
ロンドンは、多様な民族、宗教、文化が共存する多文化都市です。社会福祉や移民支援、ジェンダー平等における先進的な取り組みが数多く存在し、官民連携のもとDE&Iが制度として根付いています。さらに、スタートアップやグローバル企業がDE&Iを軸にしたイノベーションを推進しており、視察対象として非常に多くの学びが得られる都市です。
主な学びの視点
- ダイバーシティ(多様性):多文化共生の取り組み、移民・難民支援の現場など
- エクイティ(公平性):貧困・差別に対する支援施策や企業の公平な雇用システム
- インクルージョン(包摂性):障害者や高齢者など、弱い立場にある人々を支援する社会的仕組み
視察先の一例
これまで連携、または視察受け入れにご協力いただいた方の一部をご紹介します。もちろん、視察の目的に合わせることもできますし、場合によっては世界情勢などによってご紹介することが難しくなる場合もあります。
- Open Inclusion:障害者のインクルージョンに特化したリサーチ&イノベーション機関
- The Clink Charity:社会的弱者の自立支援を行う飲食事業を通じた更生プログラム
- UCL(ロンドン大学)/ GDI Hub:インクルーシブデザインとアシスティブテクノロジーに関する最前線の教育・研究拠点
- Google UK:アクセシビリティ分野におけるグローバル企業の取り組みと設計思想
- Apple UK:インクルーシブな広告表現とクリエイティブコンセプトの事例
- HSBC:デジタルアクセシビリティを重視した銀行サービスの実践
- Motionspot:誰もが利用しやすい空間をデザインする、英国のインクルーシブデザインコンサルタント
- Signapse:手話AIを活用した情報アクセス支援のスタートアップ
- Valuable 500:企業と連携し、障害者インクルージョンを推進するグローバルアライアンス
- Tonic housing:英国初のLGBTQ+高齢者向け住宅コミュニティを提供する非営利団体
他多数
体験の価値
現地でしか得られない学び
現地の空気、インタラクション、失敗と試行錯誤の歴史。机上では得られない「実感」がここにあります。見る・聞く・話す・感じる——5感を通した経験が、帰国後の実践に直結します。
専門家によるファシリテーション
PROJECT SOLITのチームは、多文化の実践知を持つ専門家として、参加者が内省を深め、自分ごととしてDE&Iを捉えるサポートを行います。旅行ではなく、学びの場としての視察をつくりあげます。
グローバルネットワークの構築
視察を通じて得た人脈は、今後のコラボレーションの可能性を広げる大きな財産です。日本だけでなく世界のDE&I実践者とのつながりを得ることで、視野も行動も広がります。

最後に
SOLITは、DE&Iを単なるスローガンで終わらせず、社会に根づかせていくための実践の場を提供します。今回のロンドン視察はその第一歩。今後も世界各地での視察事業を展開し、日本社会に必要な気づきと実践のヒントを届けていきます。(過去の実施場所:香港)
ご関心のある企業・団体の皆様、ぜひお気軽にご相談ください。