中四国試着展示会ツアー vol.3 徳島編

目次

  1. 急遽開催!徳島市での試着会
  2. 「上勝町ゼロウェイストセンター」での試着会
  3. ゴミから暮らしそのものを再考する「上勝町ゼロ・ウェイストセンター」
  4. ゼロ・ウェイストアクションホテル「 HOTEL WHY」
  5. 徳島でのSOLITな場所と人に出会って
  6. 旅を終えて

こんにちは!SOLITインターンのMIOです。

2021年12月12-18日、約1週間にわたって中四国(岡山・香川・徳島)で開催したSOLITアイテムの試着展示会。

第一弾の岡山編香川編に引き続き、試着会での出会いや訪れた場所やひと、感じたことについて綴っていきます。

急遽開催!徳島市での試着会

2021年12月17日、4日前に急遽開催が決まった徳島市での試着会。なんと徳島市の内藤佐和子市長がSOLITのことを応援してくださり、ご厚意で徳島駅前のアミコビルの一角をお貸しいただきました!当日も忙しいスケジュールのなか、会場に来てくださいました!

また、同フロアでチャリティ美術展が開催されていたこともあり、突然の開催にも関わらず多くのお客さまが立ち寄ってくださいました。ご家族に障害がある方がいらっしゃったり、認知症のパートナーがいらっしゃるなど、みなさんSOLITのプロダクトを試着するだけでなくプレゼントされることを想定されていて、マグネットボタンの手軽さや素材の手触り、ジェンダーレスなデザインに興味を持たれる方が多いように感じました。

徳島駅前での開催とのことで、以前からお会いしたかった徳島市近辺のみなさんも駆けつけてくださいました!
SOLITは普段ECのみでの販売で、ユーザーの方や応援してくださっている方ともSNSなどオンラインでのやりとりがメインなので、こうしてタイミングが合って直接お話しできるのはとても嬉しいですね。試着会の醍醐味だなあ、と思います。
この日も、実際にプロダクトに触れて着心地を体験していただく時間ももちろん楽しみつつ、コーヒー片手に近況を話したり、ファッションやお仕事の相談をしたりして、ゆっくり過ごしました。お互いのことをこれまで以上に知り合える時間にもなり、めちゃくちゃ楽しかったです。

「上勝町ゼロ・ウェイストセンター」での試着会

2021年12月18日には徳島県上勝町の上勝町ゼロ・ウェイストセンターでSOLITの試着展示会を開催しました!
上勝町は2003年に日本で初めて「ゼロ・ウェイスト宣言」をした自治体として知られています。
SOLITも購入から着用までに不要なタグや包装の排除したり、セミオーダーの受注生産で廃棄を出さない服づくりに取り組んでおり、ゼロ・ウェイストタウンとして国内外から注目を集める上勝町で試着会を開催できることを心待ちにしておりました。
会場の交流ホールは、町民から集められた廃材の窓枠から光が差し込む、とても居心地の良い空間でした。

当日は近隣の方や“ゼロ・ウェイスト”に関心があり遊びに来られた方、センター主催のスタディツアーに参加されている方に加え、SOLITスタート時のクラウドファンディングに賛同してくださった方も来てくださいました。

社会課題解決に関心の強い方も多く、サステナビリティへの取り組みに加え、障害の有無に関わらず誰でも着れるインクルーシブファッションについて沢山の方に共感していただけました。自分自身が着るのはもちろん、ご高齢の親戚や車いすの知人に勧めたい、という声もありました。
中には医療や福祉に携わる方もいらっしゃって、”ファッション”という異分野からのアプローチに関心を寄せてくださいました。

実際に試着された方からはマグネットボタンに感動し、試着室から「すごい!!一瞬!!!」と驚きの声が止まなかったり、パンツの着心地を「履いてないみたいに楽!」と言っていただけたり、嬉しいリアクションをたくさんいただきました。

親子でのセットアップコーデも試していただきました。SOLITのアイテムは12サイズ展開なので、どんな体型でも同じデザインの服が着れちゃうんです。お二人の笑顔がとっても素敵でした!

ゴミから暮らしそのものを再考する「上勝町ゼロ・ウェイストセンター」

上勝町のゼロ・ウェイストの歩みや実践方法を学ぶため、上勝町ゼロ・ウェイストセンター内をスタッフの方に案内していただきました。

徳島県中部の山間部に位置する上勝町では、昔からモノの流通が少なく、限られた資源を町の中で循環させたり、互いに物々交換したりする習慣があったそうです。高度経済成長期には町内でもゴミが増え、公然と野焼きが行われるようになりましたが、環境問題に加え規制も厳しくなりました。

野焼きを止めようにもごみの処分には多額の資金が必要だったため、なるべく資源として回収することで収入源にするべく、ごみを細かく分別する流れができたそうです。当時の町長や町内のごみ処理を担当していた役場の方をはじめ町民の尽力や、国内外から上勝町の取り組みが注目され後押しがあったことで、2003年の「ゼロ・ウェイスト宣言」に至ったとのことでした。

上勝町ではゼロ・ウェイスト宣言後、現在はリサイクル率80%以上を達成していますが、次世代へ向けて今もなおチャレンジを続けています。2030年までの重点目標として「未来のこどもたちの暮らす環境を自分の事として考え、行動できる人づくり」を掲げ、他の自治体や企業なども巻き込みながら循環型社会をリードし、ゼロ・ウェイストの次世代リーダーの育成をおこなっていこうとしています。

ゼロ・ウェイストセンターの施設内には「くるくるショップ」という場所も。”ショップ”という名前がついていますが、こちらに置いてあるものは全て無料で持ち帰りできるそう。町民の方が、まだ使えるけれど使わなくなったものを置いていき、必要だと思うひとが持って帰れる場所で、15年ほど前に始まった取り組みだそうです。

その他にも、施設は町民のさまざまな”不要品”によって組み立てられていたり、サステナビリティやゼロ・ウェイストに関する本が並んでいたり、隅々まで素敵!と言いたくなるような場所でした。

ゼロ・ウェイストアクションホテル「 HOTEL WHY」

さて、上勝町が発信する”ゼロ・ウェイスト”な暮らしとは一体どのようなものなのでしょうか。ここまで来ると実際に体感してみたくなります。そこで、上勝町ゼロ・ウェイストセンター内にある宿泊施設「HOTEL WHY」に泊まりました。
2020年5月にオープンした時からずっと気になっていたので、ついに泊まれてワクワクです!

客室にある大きな窓は廃品として集められた窓枠が組み合わされており、天井から続くカーテンも町民から寄せられた布が繋ぎ合わされてできていました。ソファやテーブルなどの家具もリユースされたもので、足元には要らなくなったデニムを縫い合わせたラグマットが引いてありました。
ゴミになるかもしれなかったものがおしゃれに活用されつつも、あたたかく気取らない雰囲気になっておりリラックスできる空間でした。
(↓早速リラックスしている私)

洗面所には約3mmの薄さの無添加石けんが新聞紙に包まれて置いてあり、ダイニングにはコーヒーや上勝晩茶などのドリンクも1泊するのに十分な量だけ置いてありました。細かいところまでゼロ・ウェイストを徹底しているんですね。

一番特徴的だったのは客室のごみ箱でした。一般的なホテルの客室にはゴミ箱は1種のみで分別することはありませんが、HOTEL WHYには6種類の箱があり、それぞれ生ゴミ、紙類、缶・瓶・ペットボトル、プラマークがあるプラスチック、プラマークがないプラスチック、その他と分別できるようになっています。
コンタクトのケースとふたは違う素材だよね...
プラマークはついている?
鼻を噛んだティッシュはここかな?
使い捨てマスクを捨てると衛生上分別できないごみが増えてしまうなあ…
・・・などなど、”ゴミを捨てる”という何気ない行為を、都度立ち止まり、考え、話し合いながら行うのは新鮮な体験でした。

HOTEL WHYにはレストランがないため、夕食は上勝町のイタリアン「リストランテ・ ペルトナーレ」へ。ゼロ・ウェイスト認証を受けているレストランで、猪肉やうなぎ、季節の野菜など地元産の食材を中心とした品数豊富なお料理に舌鼓を打ちました。

朝はホテルでベーグルサンドとシリアルの朝食をいただきました。ゴミはベーグルが入っていた紙袋とオレンジの皮のみで、プラスチックはゼロ。なんて気持ちがよいのだろう・・・!
これまでホテルに宿泊するたびに感じていた使い捨てのアメニティやゴミに対するもやもや感が全くない、心地よい滞在でした。

チェックイン後には、ゼロ・ウェイストセンターのおよそ半分を占めている広々としたゴミ分別所でゴミの分別体験をしました。この分別所は町民の方が唯一ゴミを捨てられる場所でもあり、上勝町での暮らしの一部を体験できるアクティビティとなっています。

上勝町ではゴミを、なんと45種類に分別するそうです!ホテルの客室内で分別したゴミをさらに分別できるか確認しながら施設内を進んでいきました。
実際に分別しながら捨ててみると、それぞれのカテゴリーごとに回収されるとどれくらいの収入/支出になるのか明記されていていることに気づきます。
例えば新聞・チラシは8円 / kg の収入、雑誌・雑紙は5円 / kgの収入、分別できないその他の紙は38円 / kgの支出など、同じ紙類でも分類によって収入になるのか支出になるのかが違います。分別する意義を感じました。
不思議なことに、分別しているともはや”捨てる”という感覚ではなくなり、”次へ活かされて行ってね”と送り出す気持ちになっていきました。そういえば、分別所はゴミ特有の臭いがしませんでした。回収されリサイクルされるよう、町民の方がきれいに洗ってから持ち込むため、臭いが全く気にならなかったのです。ゴミ=きたない・いらないではなく、ゴミ=大切な資源になりうるものなのだと印象が変わったことが大発見でした。

生ゴミは、堆肥にしないタイプのコンポストへ。細かく砕かれた生ゴミは微生物によって分解され、ひたすら土ができていく仕組みだそうです。

ゴミが消えていくのはおもしろいですね!一体どんな菌がどうやって分解してどんな質の土ができるんだろう、と農学部出身の私の脳内はぐるぐるとしておりました。

一方、ゴミを分別しながら、なんだかちょっと恥ずかしい気持ちもありました。(いや、変なものは入っていないのですが・・)
ゴミは生活を送る上でどうしても出てきてしまうもので、その人の生活の一部であるともいえます。そのため、ゴミは環境問題に関わるだけでなく、プライバシーに関わる側面もあります。

ゴミの分別所は、誰かの所有物だったものが公共のものへと変わるグラデーションが起きる場所なので、分別所を一般に公開するのはなかなか勇気のいる取り組みかと思います。
環境問題の解決と町民のプライバシー保護を両立しながら、いかにサステナブルにゼロ・ウェイストを実現できるのか、様々な葛藤がありながらも実践を続けており、とても勉強になりました。

徳島でのSOLITな場所と人に出会って

上勝町ではゼロ・ウェイストの取り組みを実際に体感することで、さまざまな気づきがありました。なかでも、消費者である私たちが分別をがんばってゼロ・ウェイストを達成するのにはやはり限界があることを感じました。
例えば、生産者側が単一素材や生分解性素材の使用するなど、リサイクルしやすくゼロ・ウェイストになるようなモノづくりに取り組まなければ、どうしてもゴミは出てしまいます。
ゼロ・ウェイストは上勝町だけでも、消費者だけでもなく、社会全体で取り組まなければならないのだと身をもって理解しました。これからはサーキュラーデザインの視点でもっと世界を見渡してみて、私自身も発信できたらいいなと思います。

さて、徳島市長さんとの素敵なご縁から始まった徳島での展示試着会。
上勝町においても、上勝町の滞在型トランスフォーマティブスクール「INOWプログラム」が、先日SOLITが受賞したグローバルアワード「crQlr Awards」を同時期に受賞されていたという、これまた素敵なご縁があったことを知りました
crQlr Awards 受賞についてはこちら

インクルーシビティやサステナビリティの実現に関心を持ち取り組む方々と繋がれたことや、このご縁を通して徳島で関心の輪を少しでも広げられたことが嬉しいです。

旅を終えて

数えてみたら、1週間の中四国試着会&視察の旅で100人以上の方とお会いしていました!!(びっくり)

今回出会えた皆さんと、SOLITのアイテムを通して医療や福祉、環境、サステナビリティ、モノづくり、人権、多様性など様々な分野にわたってお話しができたこと、どれもこれも学びが多く、感謝の気持ちでいっぱいです。

試着会に来てくださった皆さま、視察にご協力いただいた皆さま、ありがとうございました。 SOOOOOO LIT(めっちゃ素敵)な1週間でした!

中四国試着展示会ツアーシリーズ