こんにちは!
2022年3月からSOLITインターンをしている、しおりです。来年からはファッション業界に就職する大学4年生です!
私たちは、2022年5月20日から22日までの3日間、東京で試着会を開催しました。
私にとって初めての試着会運営で、さまざま感情が入り混じる毎日でした。特に同じ業界に進む私。緊張の中でも、人の温もり、服のパワーを感じ、喜びで涙。「この感情を誰かに共有したい!」その思いで、今回JOURNALを担当しました。是非ご覧ください!
作り手のこだわりが詰まったコラボ試着会
私たちはまず、東京都江東区にある「70seeds ショールーム」で2日間試着会を開催しました。ここは、「次の 70 年に残したい価値や技術、モノの生まれた背景を熱意のある作り手と共に届ける」をコンセプトにしています。
この2日間の試着会は、land down under×SOLITのコラボ試着会。岡山試着会以来のコラボでした。両ブランドが「服を見てもらいながらゆっくりできる試着会にしたい」という思いで空間作りに注力。ヤマノバコーヒー主宰の山本さん、菜食菓子研究カルテもお招きすることに。とても豪華な試着会となりました!
まずは、今回ご一緒させていただいた各ブランドの紹介をさせていただきます!
land down underとは
land down underは産地の技術や人の想い、資源がめぐり、永く愛されるジーンズを販売しており、 SOLIT シャツとの相性は抜群でした。
SOLITメンバーの中には、その穿き心地と、ジーンズの細かいパーツまでもが循環するように配慮されたこだわりに惹かれ、その場で購入している人もいました!
land down underはデニムのジャケットにも挑戦中とのことで、こちらも糸やボタン、縫い方等、細部までこだわりがあり商品化が待ち遠しいです。必見ですね!
ヤマノバコーヒーとは
山本さんが淹れてくださるコーヒーのポイントは、ネパールのヒマラヤ山麓の森で、無農薬、無化学肥料で栽培されているところです。
ネパールには慣習としてカースト制度が残っており、カーストが低く、経済的に困窮している人がいます。そういった方々に雇用を創出し、ネパールの農園で働く人々と日本の心を繋ぐコーヒーです。
スッキリとしたほろ苦さで、コーヒー初心者の私でもとっても飲みやすかったです!
私は東京のお土産として、こちらのドリップバックを選びました。
菜食菓子研究カルテとは
菜食菓子研究カルテは、ヴィーガン米粉クッキーや、グルテンフリーのスパイスクッキー、ブリスボールなど、ヴィーガンやグルテンフリーのお菓子を沢山持ってきてくださいました。
クッキーにバターや卵を使わないからこそ味わえる食感や風味。ヴィーガン米粉クッキーは何枚でも食べられそうなくらい、軽やかなホロホロ食感で、私的にはイチオシです!
試着会の場が、ファッションだけでなく、コーヒーの香りが人々を出迎え、美味しいお菓子で身体の内側まで元気になる、とっても素敵な空間となりました。
SOLITの思いを継承する製品を限定特別販売
今回の試着会では、一般公開していないプロダクトの特別販売も行いました。私たちは「必要な人に、必要なものを、必要な分だけ」作ると決めています。それでも、改良のために、webサイトで掲載しているプロダクトとは少し型やサイズが変わったものなど、まだ着られるけれど「商品」としてはお届けしていないものがあります。
「服」としての価値は下がっていないアイテムたちを、できるだけ服として生き続けさせたい、という想いから、胸を張って販売しました!このプロダクトを「おしゃれだね」と試着してくださる方も多く、服たちもきっと喜んでいるだろうなと心が温かくなりました。
ファッションの未来を考えたトークイベント
land down underの代表である池上慶行さんと、SOLITの代表である田中美咲がそれぞれのブランドに対する思いなどを話してくださいました。
参加者の皆様もそれぞれの思いを理由に参加されていました。「ファッションを自分なりに楽しみたい」「両ブランドの思いや考えに共感する」「自分の組織内で実践できることを学びに」などなど。
また、land down underやSOLITが抱えている課題について質問してくださる方がいらっしゃいました。
両ブランドは、次のように回答。
「新しいものをつくることに依存しない、リペアやリメイクで価値を生み出していく仕組みをつくりたいと感じている」(land down under)
「いっぱい売りたいわけじゃない、だけどビジネスを成り立たせないといけない」(SOLIT)
ブランドとして成り立たせるための葛藤がそれぞれから感じられました。
現在のファッション業界は数々の課題を抱えています。両ブランドが感じている課題からも分かるように、「価格」「流行り」「社会問題」「環境問題」「売上」、、など配慮すべき要素が沢山あります。それらが複雑に絡み合い、簡単に答えを出すことができない課題になっていると、私は思います。
私もファッション業界に就職して、日々葛藤を抱えることになると思います。
どうやって向き合っていけばいいのか。
私なりに考えた結果、キーワードは「共に考え続けること」だと思います。
SOLITでインターンを始めてから実感していることは、メンバーが様々な葛藤にぶつかり、その葛藤を共有しているということです。
その都度メンバー同士で重力を感じながら共に考え抜く。一人では苦しくなってしまうから。
SOLITに出会って下さった人々のもやもやにも真摯に向き合い続ける。そして少しづつ課題が解消されていく。
誰かを巻き込みながら考え抜くことが今より「より良い状態」に繋がる道筋だと私は考えます。
2日間のコラボ試着会を経て
はじめは、「SOLITのプロダクトの良い側面を、お会いした方にどのようにお伝えするといいのか。」
...ということばかりを考えていました。
(力んでしまい信じられないほど噛みまくりました..。)
その場に慣れたころ、目の前のお客様とのコミュニケーションを意識できるようになりました。その中でSOLITの大切にしている考えや、私のSOLITに対する思いに興味を持ち始めてくださる方もいました。
この経験を通して、SOLITの一員として試着会で私にできることは、「SOLITのプロダクトを通じて」目の前にいる方と対話をし、お互いを知り、好きになっていく事なのかなと...。初めての試着会でとっても大切なことに気づくことができ、胸がいっぱいです。
感動の東京試着会最終日
試着会3日目は、日本唯一の脊髄損傷者専門トレーニングジム、J-workoutのオフィスにて開催しました。ここは、
「回復に限界はない」
というスローガンのもと、脊髄損傷により、歩くことが困難になった方々を一人でも多く歩けるようにする取り組みをされています。私は試着会で、普段服を店舗で購入していない車椅子ユーザーの方にお会いしました。その方は、着脱更衣以前に、陳列の仕方が原因で、服を手に取ることから苦労されているそうです。
「この方のために私ができることは何か?」と思い、車椅子ユーザーの方に起こり得るファッションの課題(マグネットボタンが取れてしまわないか等)を詳細にお聞きしました。そして、その方にあったサイズ、カスタマイズを一緒に考えさせていただきました。
その方がお気に入りのプロダクトをお選びになった後に、
「久しぶりに服を楽しむことができた」
と笑顔で言ってくださいました。
SOLITの製品と、コミュニケーションがお客様の心を温かくした。そんな実体験をしました。
(あぁ、、良かった、、。)
嬉しくて溢れだした涙。これから先忘れることはありません。J-workoutに通われている方々が、フラっと寄ってくださり、ジャケットやシャツを羽織って、鏡の前に映った瞬間、表情もキリっとかっこよくなる姿は見続けたいと思いました。
ファッション業界に就職することになった私が感じたこと
私は大学卒業後ファッション業界に就職します。今回の3日間の学びから、私はモヤモヤや葛藤に対して考え抜くことを自身のキャリアで実践すると決意しました。周りを巻き込んで、業界が直面する課題に挑戦し続ける、そのような強さを持ち続けたいと強く思いました。
また、初めての試着会でとても肝心なことを学びました。試着会は、私たち(SOLIT)が一方的に何かを与える場ではなく、目の前の方と大切な時間を共有しながら、お互いに新しい何かを発見したり、魅力に感じて興味を持ったり、共感したり、一緒にもやもやする場である、ということです。
いつか試着会で、私と少しだけでも時間を共有してみませんか?
以上、
インターンのしおりでした!