こんにちは!2023年1月からSOLITでインターンをしている、あおいです。
私たちは2023年1月28日と29日の2日間、環境や人権について考えるサステナブルファッションブランド2社と共同で、デッドストックのみを販売するイベント「 KEEP THEM AWAKE - Dead Stock Marche - 」を開催しました!
会場は「循環する(暮らし)をえらぶラボ」をコンセプトに、生活に欠かせない食と暮らしの側面から生活者同士のつながりの場を提供していらっしゃるélabにご協力いただきました。
今回、私にとって初めてのイベント参加でした。
初めてSOLITのプロダクトに触れ、イベントに参加された方と直接お話をするにつれ、「こんなに魅力的な空間をもっともっと自分の言葉で伝えたい」という想いが強くなり、JOURNALの執筆を担当しています。
このJOURNALを通じて、SOLITをより身近に感じていただけると嬉しいです!
倉庫に眠ったままのプロダクト。愛してくれる人の手に届け!
SOLITでは、デッドストックのことを、「AWAKE(アウェイク)」と呼んでいます。これには、倉庫に眠っているプロダクトが、大切に着てくださる方と出会い、眠りから「目覚める」という意味が込められています。
私たちがイベントで販売したAWAKEは、主に素人目にはわかりづらい程度のプリントミスや、商品が出来上がる前の、服としては着用できるものの販売をしないことを決めた試作品などです。
「オールインクルーシブ」な社会の実現を目指す私たちだからこそ、より多くの人が心地良く身に着けられるプロダクトをつくるために、何度も試作を繰り返します。しかし、その途中段階のものは商品として販売できません。
多くの人の想いが込められた、まだまだ輝くことのできるプロダクトを、捨てるという選択はしたくない...そんな想いから私たちは今回のイベントを開催しました。
たくさんの人がつないできたバトンを途絶えさせないために...
私たちは、地球環境や動植物をもステークホルダーとし、出来うる限り環境にも多様な人にも負荷がかからないよう、こだわり抜いてプロダクトを生み出しています。
しかし、従来のファッション産業が良しとしてきた大量生産・大量廃棄を前提とせず、必要な人に必要な分だけが届くような仕組みのもとに生産するブランドであったとしても、キズや汚れをはじめとした規格外品となるもの、または利用者のオーダーミスなど、愛を持って活用してくれる人と出会えぬまま、倉庫に眠ったままになってしまっているデッドストックが存在します。
デッドストックを出したいわけではない...
でも、より良いものを提供するための挑戦はやめたくない...
そんな葛藤の中から生まれたデッドストックは、1つ1つに個性がありとても愛おしいものに感じました。
開発、生産、配送、1つ1つの工程において、生産者がそれぞれの想いをこめて大切にバトンをつないできたからこそ、1つ1つのプロダクトがそのままの状態で輝き続けられるのだと思います。
今回参加した各ブランドが、たくさんの人が大切につくってきたものを倉庫で眠らせ続けないために、誰かと出会って大切にしてもらうために、そういったプロダクトのみを集めて販売を行いました。
出店いただいた2ブランドの想い
今回、SOLITとともにイベントに参加してくださった、人に環境に配慮した事業を行う2ブランドを紹介します。
HIKARI underwear
肌にも地球にも優しい、スタイリッシュなアンダーウェアを販売しているブランドです。素材はオーガニックコットン100%、染色は天然の草木染めや藍染が取り入れられています。
そんなHIKARI underwearでは、主に縫製と染色のタイミングでデッドストックが出てしまうのだそうです。
多くの人がバトンをつないで作っているからこそ生じるズレや、何度も丁寧にもみこんで染めるからこそできてしまう染めムラなど、それすらもかわいいけれどお客様が気になってしまうのは避けたい。愛情を込めて丁寧に作っているからこそ、それすらも愛してくれる方に届けたい、そんな想いから今回出品されたそうです。
実際のプロダクトを見ると、やさしさの中に女性の強さのようなものを感じ、つい見入ってしまいました。私も購入させていただいたのですが、HIKARI underwearの下着を身に着けることで、常に気を張ってしまうような日常の中でもやさしさに包まれているような想いにさせてくれます。
https://hikariunderwear.shop-pro.jp/
CACTUS TOKYO
「植物由来の素材を生かした、上質な暮らし」をコンセプトに掲げ、「サボテン由来のレザー素材」を用いたカバンや財布などを販売しているブランドです。
使用する素材や製造段階などプロダクトがお客様に届くまでのあらゆる場面で、関わる人や環境との関係性を大切にされています。
そんなCACTUS TOKYOでは、主に新しい素材を使うことによるミスマッチと試作段階のタイミングで、デッドストックが出てしまうのだそうです。例えば、本革に合わせて作られたものがサボテンレザーには合わなかったり、見た目が思ったデザインと違っていたり...
日本の中でも最高峰の技術を持つ革職人工房の方と共にものづくりをしているブランドだからこそ、品質や耐久性には最大限の自信を持てる製品しかリリースしない。一方で、機能的には全く問題なく使用して頂けるものもあり、必要としていただけるお客様にぜひお届けしたい、そんな想いから参加されたそうです。
実際のプロダクトを触ってみると、なんといってもその手触りに驚きました。本革からは想像できない柔らかさが、製品に関わるたくさんの人のやさしさを表現しているように感じました。
「そのままでいい」を伝えたい
いざイベントが始まると、
伝えたい、伝えたい。
私はお客様を目の前にそんな想いが先走り、ついたくさん話してしまいました。
それでも、時間をとって聞いてくださり、ご自身の経験や考え方も教えていただける方もいらっしゃり、とても安心しました。また、商品の背景に共感して、その場で購入してくださる方もいて、私はお客様にバトンを渡すような想いでした。
AWAKEをそのままの状態で、違いを一つの個性として愛してくれる方にお渡しすることができ、とても幸せでした。
時には感銘を受け、時には共感し、時には冗談を言い合う。
SOLITの試着会やイベントは一般的なアパレルの接客とは違い、コミュニケーションを通してSOLITの考えを知ってもらったり、ゆったりと意見を交換したりといったつながりをつくる場として存在します。
だからこそ私はイベントを通して「SOLITはありのままの自分でいていい場なんだ」、そう思えました。また、これから試着会に来てくださる方に、色々な葛藤を抱えながら生きていく中で「ほっと一息つく場」としてSOLITを利用してほしいと思うようになりました。
言語化できなくても論理的に考えられなくても良い。
ただなんとなく好き、心地良いと感じることを大切にしてほしい。
そしてそれがSOLITという場だとなおうれしい。
この想いを少しでも皆さんに届けられるよう、頑張りたいと思います!
次回のイベントは、2023年4月1日(土)から30日(日)までの1か月間、東京都立川市のGreen SpringsでPOP UPショップを開催いたします。JOURNALやSNSなどでイベント情報の詳細について発信していきますので、ぜひチェックしてみてください。
次のイベントでわたしたちSOLITメンバーとゆったりお話しませんか?